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A行政法行政事件訴訟

厚木基地訴訟

最高裁判所2016-12-08
差止め訴訟重大な損害を生ずるおそれ裁量権の逸脱・濫用夜間飛行騒音防衛大臣の裁量

差止訴訟の要件を示した判例

図解でわかる

判例図解
なる子ちゃん

事案の概要

厚木基地周辺の住民が、自衛隊機や米軍機の夜間・早朝の飛行による騒音被害を受けているとして、防衛大臣に対し夜間早朝の飛行差止めを求めた事案です。裁判所は差止訴訟を提起できること自体は認めましたが、防衛大臣の判断が著しく不合理とまでは言えないとして、実際の差止めは認めませんでした。
争点

争点

自衛隊機・米軍機の夜間早朝飛行について差止め訴訟(裁判所に特定の行政行為をさせないよう求める訴訟)を提起できるか、また裁量権(行政機関が持つ判断の幅)の逸脱・濫用の判断基準は何か。

判旨

判旨

「重大な損害を生ずるおそれ」とは、処分後に取消訴訟や執行停止(処分の効力を一時止める手続き)では救済が困難な損害も含む。夜間早朝の騒音被害はこれにあたり差止め訴訟の提起は認められる。ただし、防衛大臣の広範な裁量権の行使が著しく不合理とは言えず、実際の差止めは認められなかった。

関連法令の解説

関連法令の解説

行政事件訴訟法37条の4(差止訴訟の要件)に関する判例。「重大な損害を生ずるおそれ」の意味と、行政の裁量権の逸脱・濫用の判断基準が問題となりました。

身近な例え

身近な例え

隣の工場の深夜操業を止めてほしいと裁判を起こすことはできるけど、その工場が社会的に重要な製品を作っているなら、すぐに操業停止は認められないという感じです。

なる子ちゃん

ざっくりまとめ

要するに、騒音被害は「重大な損害のおそれ」にあたるから差止訴訟は起こせるけど、防衛という重要な目的があるから実際に飛行を止めさせるのは難しいってこと!

試験対策ポイント

①「重大な損害を生ずるおそれ」は、しょぶん後のとりけしそしょう等では救済困難な損害を含む ②夜間早朝の騒音被害はこれに該当し、さしとめそしょうの提起は認められる ③ぼうえい大臣は広範なさいりょうけんを有する ④さいりょうけんの行使が著しく不合理とまでは言えない場合、さしとめ請求は認められない ⑤そしょう要件(さしとめを求められるか)と本案はんだん(実際にさしとめが認められるか)は別問題

法令

関連法令

行政事件訴訟法37条の4第1項行政事件訴訟法37条の4第5項
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