宗教法人解散命令事件
解散命令は法人格の喪失!信仰の自由を直接禁止するものではなく、間接的・事実上の影響にとどまるから合憲
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事案の概要
争点
判旨
判決
関連法令の解説
信教の自由は、何人に対してもこれを保障することを定めています。本決定は、宗教上の行為の自由は最大限尊重すべきものであるとしつつ、絶対無制限のものではないとして、著しく公共の福祉を害する場合の規制を合憲と判断しました。
宗教法人法81条1項1号(解散命令・著しく公共の福祉を害する場合)
法令に違反して著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為をしたことを解散命令の事由として定めています。本件では大量殺人を目的としたサリンの組織的生成がこれに該当するとされました。
宗教法人法81条1項2号前段(解散命令・宗教団体の目的を著しく逸脱した場合)
宗教団体の目的を著しく逸脱した行為をしたことを解散命令の事由として定めています。本件ではサリン生成という凶悪犯罪行為が宗教団体の目的を著しく逸脱するとされました。
身近な例え
ざっくりまとめ
試験対策ポイント
解散命令によって宗教活動の場所・財産を失う等の支障は、間接的・事実上のものにとどまる
信教の自由は最大限尊重されるべきであるが、絶対無制限ではない(著しく公共の福祉を害する場合は規制可能)
解散命令は裁判所の司法審査によって発せられるものであり、手続の適正も担保されている点も合憲性の根拠
注意:本件は「判決」ではなく「決定(最決)」であり、特別抗告審である
宗教法人格の喪失≠信仰の自由の制限という論理構造を確実に押さえること
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関連法令
関連判例
立川反戦ビラ配布事件
憲法21条1項の表現の自由は絶対無制限ではなく、公共の福祉による合理的な制限を受ける 問われているのは「表現の処罰」ではなく**「表現手段としての立入り行為の処罰」**の合憲性 宿舎の共用部分・敷地は刑法130条の**「人の看守する邸宅」およびその囲繞地**にあたる 「侵入」の意味:管理権者の意思に反して立ち入ること(管理権説) 処罰が合憲とされた実質的根拠:私的生活を営む居住者の私生活の平穏を侵害するから 対比:葛飾政党ビラ配布事件(最判平21.11.30)では民間分譲マンションの事案で同様に合憲と判断
森林法共有林事件
本件は大法廷判決(最大判)であり財産権分野で重要な違憲判決 財産権規制の合憲性判断基準:①立法目的が公共の福祉に合致しないことが明らか、または②規制手段の必要性・合理性が明らかに欠ける場合に限り違憲 注意:立法目的(森林経営の安定)は合憲と認められた。違憲とされたのは規制手段の部分のみ 「持分2分の1以下の共有者の分割のみを禁止することに強い社会的必要性は見いだせない」が違憲の核心 本判決は規制目的2分論(積極目的・消極目的)を明示的には採用しない異色の判決として有名(積極目的規制的な事案でありながら、明白性の原則より厳しい基準を事実上適用した) 判決後、森林法186条は1987年5月に国会で削除されている
石井記者事件
憲法21条の表現の自由(報道の自由を含む)は、公共の福祉による制限を受けるため絶対無制限ではない 刑事裁判において、取材源秘匿を理由とする証言拒絶権は憲法上保障されない 注意:民事訴訟では職業上の秘密を理由とした証言拒絶が認められる場合があり(現行民事訴訟法197条1項3号)、刑事と民事で結論が異なる点に注意 報道の自由・取材の自由は憲法21条で保障されるが(博多駅事件・最大決昭44.11.26参照)、取材源秘匿の証言拒絶権は別問題として区別すること 本判決は大法廷判決であり、表現の自由と公共の福祉の関係を示した初期の重要判例として位置づけられる
奈良県ため池条例事件
憲法29条2項により、財産権は公共の福祉に適合するよう制限できる 条例による財産権の制限も、地域の特殊事情がある場合は許容される(法律に限らない) ため池の堤とうを破損・決壊させる使用行為は「財産権の行使のらちがい(埒外)」にあり、そもそも保障されていない 財産権の制限が受忍限度内であれば、憲法29条3項の損失補償は不要 注意:「財産権を制限すれば必ず補償が必要」ではなく、受忍限度を超えるか否かが補償の分かれ目 条例による罰則規定(憲法31条との関係)も合憲とされた点も押さえること(大阪市売春取締条例事件を引用)
新潟県公安条例事件
一般的な許可制でデモを事前抑制することは憲法の趣旨に反し許されない 特定の場所・方法について、合理的かつ明確な基準の下に許可制を設けることは合憲 明らかな差し迫った危険(「明白かつ現在の危険」に相当)がある場合の不許可・禁止も合憲 注意:「届出制は格別、一般的許可制はNG」という論理構造が試験頻出のひっかけ(許可制でも合憲になりうる点をセットで理解すること) 「噴出する奔流」は本件ではなく東京都公安条例事件(最大判昭35.7.20)の表現。混同注意! 条例の効力は原則として属地的であり、他県居住者でも条例の地域内での違反行為には適用される
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