石井記者事件
取材源を守りたくても刑事裁判では証言拒絶できない!報道の自由に特権なし
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事案の概要
争点
判旨
判決
関連法令の解説
この条文は「集会・結社・言論・出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」と定めています。報道の自由・取材の自由もこの条文に含まれると解されますが、本判決では表現の自由も公共の福祉による制限を受けるとして、刑事裁判における証言義務との関係で取材源秘匿の権利が憲法上の証言拒絶権として保障されないと判断されました。
刑事訴訟法(証言義務)
刑事訴訟では、証人として召喚された者は原則として証言する義務を負います。証言拒絶が認められるのは、法律が明示的に定めた場合(近親者の証言拒絶権など)に限られており、報道機関の取材源秘匿はこれに含まれないとされました。
身近な例え
ざっくりまとめ
試験対策ポイント
刑事裁判において、取材源秘匿を理由とする証言拒絶権は憲法上保障されない
注意:民事訴訟では職業上の秘密を理由とした証言拒絶が認められる場合があり(現行民事訴訟法197条1項3号)、刑事と民事で結論が異なる点に注意
報道の自由・取材の自由は憲法21条で保障されるが(博多駅事件・最大決昭44.11.26参照)、取材源秘匿の証言拒絶権は別問題として区別すること
本判決は大法廷判決であり、表現の自由と公共の福祉の関係を示した初期の重要判例として位置づけられる
関連法令
関連判例
猿払事件
合憲性の判断基準は合理的関連性の基準:①目的の正当性、②目的と手段の合理的関連性、③利益の均衡 勤務時間外・職務と無関係・私人的立場での行為であっても禁止は合憲とされた点が重要 注意:堀越事件(最判平24.12.7)では同じ行為類型でも有罪とならない場合があるとして猿払事件と事実上の射程が限定された 公務員の政治活動制限の根拠は憲法15条2項(全体の奉仕者) 人事院規則への委任は白紙委任にあたらない(最判平24.12.7)
立川反戦ビラ配布事件
憲法21条1項の表現の自由は絶対無制限ではなく、公共の福祉による合理的な制限を受ける 問われているのは「表現の処罰」ではなく**「表現手段としての立入り行為の処罰」**の合憲性 宿舎の共用部分・敷地は刑法130条の**「人の看守する邸宅」およびその囲繞地**にあたる 「侵入」の意味:管理権者の意思に反して立ち入ること(管理権説) 処罰が合憲とされた実質的根拠:私的生活を営む居住者の私生活の平穏を侵害するから 対比:葛飾政党ビラ配布事件(最判平21.11.30)では民間分譲マンションの事案で同様に合憲と判断
新潟県公安条例事件
一般的な許可制でデモを事前抑制することは憲法の趣旨に反し許されない 特定の場所・方法について、合理的かつ明確な基準の下に許可制を設けることは合憲 明らかな差し迫った危険(「明白かつ現在の危険」に相当)がある場合の不許可・禁止も合憲 注意:「届出制は格別、一般的許可制はNG」という論理構造が試験頻出のひっかけ(許可制でも合憲になりうる点をセットで理解すること) 「噴出する奔流」は本件ではなく東京都公安条例事件(最大判昭35.7.20)の表現。混同注意! 条例の効力は原則として属地的であり、他県居住者でも条例の地域内での違反行為には適用される
チャタレイ事件
わいせつの三要素:①性欲を徒らに興奮・刺激する、②普通人の正常な性的羞恥心を害する、③善良な性的道義観念に反する、の3つがすべて満たされる場合にわいせつにあたる 芸術性とわいせつ性は両立する:芸術的・文学的価値があることはわいせつ性を否定する根拠にならない 表現の自由(憲法21条)も公共の福祉による合理的な制限に服する 注意:本判例は公共の福祉論を用いて合憲とした初期の判例であり、後の比較衡量論や二重の基準論への発展を理解するうえでの出発点として位置づけること 刑法175条の合憲性を正面から認めた判例として、悪徳の栄え事件(最大判昭44.10.15)と対比して押さえること
「月刊ペン」事件
刑法230条の2の**「公共ノ利害ニ関スル事実」への該当性は、摘示された事実の内容・性質から客観的**に判断される 私人の私生活に関する事実であっても、その者の社会的活動の性質と影響力の程度によっては「公共ノ利害ニ関スル事実」にあたる場合がある 注意:「公共ノ利害ニ関スル事実」への該当性判断において、表現方法や取材・調査の程度は考慮されない。これらは公益目的の有無の判断で考慮されるものである 注意:本判例は最高裁が職権で原判決を破棄した点も重要。上告理由が認められたわけではない 名誉毀損の免責には「公共の利害に関する事実」+「公益目的」+「真実性の証明」の3要件が必要(差し戻し審では真実性が認められず有罪となった)
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