S行政法国家賠償・損失補償
非番警察官強盗殺人事件
最高裁判所1956-11-30
外形標準説職務を行うについて国家賠償法1条1項非番客観的外形
制服・拳銃で外形あり国に責任
図解でわかる

事案の概要
非番(勤務時間外)の警察官が、制服を着用し拳銃を携帯したまま強盗殺人事件を起こしました。被害者遺族が国に対して損害賠償を請求したところ、国側は「非番だから職務行為ではない」と反論。裁判所は、外から見て職務行為のように見えるかどうかで判断する「外形標準説」を採用し、国の賠償責任を認めました。
争点
非番(勤務時間外)の警察官が制服・拳銃を携帯したまま強盗殺人を犯した場合、その行為が国家賠償法上の「職務を行うについて」した行為といえるか。
判旨
「職務を行うについて」とは、公務員本人が職務のつもりで行動していたかどうかではなく、外から見て職務の執行のように見えるかどうかで判断する(外形標準説)。本件では、非番であっても制服・拳銃を携帯していた点から客観的に職務行為の外形を備えており、国の賠償責任が認められる。
関連法令の解説
国家賠償法1条1項は、公務員が職務を行うについて違法に他人に損害を与えた場合、国や公共団体が賠償責任を負うと定めています。本判例は「職務を行うについて」の判断基準を示した重要判例です。
身近な例え
ユニフォームを着た宅配業者が実は偽物でも、受取人は本物だと信じますよね。それと同じで、外見で職務か判断するということです。
ざっくりまとめ
要するに、公務員本人が「職務のつもり」かどうかじゃなくて、外から見て職務行為に見えるかどうかで判断するってこと!制服・拳銃があれば外形ありです。
試験対策ポイント
【外形標準説の採用】 ・「職務を行うについて」は公務員の主観ではなく、客観的外形で判断 ・制服着用・拳銃携帯という客観的事実が重視された ・非番(勤務時間外)であっても外形があれば該当する ・被害者保護の観点から国の賠償責任を広く認める趣旨 ・国賠法1条1項の重要判例として頻出
関連法令
国家賠償法1条1項
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