S行政法行政事件訴訟
新潟空港訴訟
最高裁判所1990-01-17
原告適格法律上の利益自己の法律上の利益に関係のない違法
騒音被害で原告適格を認めた
図解でわかる

事案の概要
新潟空港の周辺住民が、航空機の騒音被害を理由に、航空会社の定期航空運送事業免許の取消しを求めて訴訟を起こしました。裁判所は、騒音被害を受けるおそれのある住民には原告適格があると認めましたが、自分の利益と関係ない違法事由の主張は許されないと判断しました。
争点
空港周辺の住民が航空機騒音を理由に定期航空運送事業免許の取消しを求める場合、原告適格(訴訟を起こす資格)は認められるか。また、自分の利益と無関係な違法事由を主張できるか。
判旨
騒音被害の防止・生活環境の保全は、単なる公益保護にとどまらず、周辺住民個人の利益も個別に守る趣旨を含む。そのため、著しい騒音被害を受けるおそれのある住民には原告適格が認められる。一方、自分の法律上の利益と無関係な違法事由の主張は、行訴法10条1項により許されず、そのような請求は却下される。
関連法令の解説
行政事件訴訟法10条1項の原告適格に関する判例です。処分の取消しを求めて訴訟を起こせるのは、法律上の利益を有する者に限られるという規定について、騒音被害を受ける住民の訴訟資格を判断しました。
身近な例え
マンションの隣人の騒音に悩む人は管理会社に苦情を言えるけど、自分に関係ない別の階の問題まで口出しできないのと似ています。
ざっくりまとめ
要するに、騒音被害を受ける住民は訴訟を起こせるけど、自分の被害と関係ない理由での主張はできないってこと!
試験対策ポイント
①原告適格の判断基準:騒音被害の防止は、公益保護だけでなく、周辺住民個人の利益も個別的に保護する趣旨を含む ②著しい騒音被害を受けるおそれのある住民には原告適格が認められる ③行訴法10条1項により、自己の法律上の利益に関係のない違法事由の主張は許されない ④関係のない違法事由のみを主張する訴えは却下される
関連法令
行政事件訴訟法10条1項
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