長と議会の関係
ちょうとぎかいのかんけい
ひとことで言うと
地方公共団体において、執行機関である長と議決機関である議会が互いに牽制し合いながら均衡を保つ仕組みのこと。
くわしく解説
なぜ長と議会は「対等」なの?
地方公共団体には、長(知事や市町村長) と 議会 という2つの機関があります。どちらも住民が直接選挙で選ぶため、両者は対等な立場にあります。
この仕組みを二元代表制といいます。国会が内閣総理大臣を選ぶ「議院内閣制」とは異なり、長と議会がそれぞれ独立して住民を代表するのがポイントです。
お互いをチェックする仕組みとは?
長と議会は、互いに牽制し合う関係にあります。主な仕組みを見てみましょう。
①議会による長のチェック
議会は不信任議決をすることができます。議員数の3分の2以上が出席し、その4分の3以上が賛成すれば成立します。不信任議決を受けた長は、10日以内に議会を解散しなければ失職します。
②長による議会のチェック
長は議会の解散ができます。また、議会の議決に異議があるときは再議(拒否権) を行使できます。
再議にはどんな種類があるの?
再議には2種類あります。
一般再議は、条例や予算の議決に異議があるときに長が行使できる「任意」の再議です。再議決には出席議員の3分の2以上の賛成が必要になります。
特別再議は、議決が違法であるときや、予算を削除・減額したときなど「義務的」に行わなければならない再議です。
専決処分って何?
議会が開けない緊急時などに、長が議会に代わって処分を行うことを専決処分といいます。あくまで例外的な措置であり、次の議会で報告・承認を得る必要があります。
試験ではここが狙われる!
不信任議決の定足数と議決要件(3分の2出席・4分の3賛成)、そして解散後の再選挙で再び不信任議決がされた場合は過半数で足りるという点がよく出題されます。一般再議と特別再議の違いも押さえておきましょう。
具体例で考えよう
ケース①:予算案をめぐる対立
ある市で、市長が提案した大型施設の建設予算に対し、議会が「無駄遣いだ」として否決したとします。市長は納得できず、再議に付しました。これは一般再議の典型例です。
ケース②:不信任議決と解散
ある県で、知事の政策運営に不満を持つ議員たちが不信任議決を可決しました。知事は10日以内に議会を解散することを選びました。これは長と議会の牽制関係が働いた場面です。
試験対策ポイント
「長と議会の関係」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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