専決処分
せんけつしょぶん
ひとことで言うと
議会が成立しないときや緊急を要するときに、地方公共団体の長が議会に代わって意思決定を行うこと。
くわしく解説
専決処分ってどんな制度?
地方公共団体では、重要なことは議会で決めるのが原則です。しかし、議会を開く時間がなかったり、そもそも議会が機能しなかったりする場面もあります。
そんなとき、長(知事や市町村長)が議会に代わって決定できるのが専決処分です。ポイントは、「議会が本来決めるべきことを、長が例外的に代行する」という考え方にあります。
どんなときに専決処分ができるの?
専決処分には2つのパターンがあります。
①法定専決処分(地方自治法179条)
議会が成立しない、招集する時間がない、議決すべき事件を議決しないなど、やむを得ない事情があるときに長が行うものです。長の判断で行いますが、次の議会で報告し、承認を求める必要があります。
②委任専決処分(地方自治法180条)
議会があらかじめ「この件は長に任せます」と委任した軽易な事項について、長が専決するものです。こちらは承認は不要で、報告だけで済みます。
承認されなかったらどうなるの?
ここが試験で狙われやすいポイントです。
法定専決処分で議会の承認が得られなくても、専決処分の効力は失われません。つまり、有効なままです。ただし、長は政治的・道義的な責任を負うことになります。
「承認がないと無効になる」と勘違いしやすいので注意しましょう。
試験ではここが出る!
・法定専決処分は事後に議会の承認が必要 ・委任専決処分は報告のみでOK ・承認が得られなくても効力に影響なし
この3点をしっかり区別して覚えておきましょう。
具体例で考えよう
ケース①:災害時の緊急予算
大規模な地震が発生し、すぐに復旧予算を確保しなければならない状況になったとします。しかし、議会を招集している時間がありません。このとき、市長が専決処分で予算を決定し、後日議会に報告・承認を求めます。これは法定専決処分の典型例です。
ケース②:軽微な契約の締結
議会が「100万円以下の契約は長に任せる」とあらかじめ決めていたとします。市長がこの範囲内で備品購入契約を結びました。これは委任専決処分にあたり、議会への報告だけで足ります。
試験対策ポイント
「専決処分」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
関連用語
📱 アプリのご紹介
スマホアプリで、いつでもどこでも。行政書士合格を、スキマ時間で。
行政書士試験学習には必須の判例のわかりやすい解説から科目別テキスト、過去問演習、択一演習をスマホでまとめて持ち歩ける学習アプリです。通勤・休憩中に1問だけでも。独学でも仕事と両立しながら、合格を目指せます。