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民法親族・相続

遺言の撤回

いごんのてっかい

📌

ひとことで言うと

遺言者が、いつでも自由に以前作成した遺言の全部または一部を取り消すことができる制度のこと。

なる子ちゃん

くわしく解説

遺言の撤回とは何か?

遺言の撤回とは、遺言者が一度作成した遺言を、後から自由に取り消すことができる制度です。民法1022条で「遺言者は、いつでも、遺言の方式に従って、その遺言の全部又は一部を撤回することができる」と定められています。

遺言は死後に効力が生じるものですから、遺言者が生きている間は何度でも考えを変えることができます。この自由を保障するのが撤回の制度です。


なぜ撤回が自由なの?

ポイントは、「遺言者の最終意思を尊重する」という考え方にあります。

財産状況が変わったり、相続人との関係が変化したりすることは珍しくありません。そのため、遺言者が亡くなる直前まで自由に意思を変更できるようにしているのです。また、撤回の自由を奪う特約は無効とされています(民法1026条)。たとえ「この遺言は撤回しません」と書いても、法的には意味がありません。


撤回の方法は?

①明示的な撤回があります。新しい遺言で「前の遺言を撤回する」と明記する方法です。

②黙示的な撤回もあります。前の遺言と矛盾する内容の遺言を作成した場合、矛盾する部分は自動的に撤回されたとみなされます(民法1023条1項)。

③抵触行為による撤回があります。遺言と矛盾する法律行為(遺言で「Aに土地を相続させる」としていたのに、生前にその土地をBに売却するなど)をした場合も、撤回とみなされます(民法1023条2項)。


試験でのポイント

遺言書を物理的に破棄した場合も撤回とみなされる点(民法1024条)や、撤回した遺言の復活には新たな遺言が必要な点がよく出題されます。

なる子ちゃん

具体例で考えよう

ケース①:新しい遺言による撤回

父が5年前に「長男に自宅を相続させる」という遺言を作成していました。しかし最近、次男の献身的な介護に感謝し、新たに「次男に自宅を相続させる」という遺言を作成したとします。この場合、新しい遺言が前の遺言と矛盾するため、前の遺言は自動的に撤回されたことになります。

ケース②:遺言書の破棄

母が「全財産を長女に相続させる」という自筆証書遺言を作成していましたが、後に考えが変わり、その遺言書を自ら破り捨てました。この場合、民法1024条により、遺言を故意に破棄したことで遺言を撤回したものとみなされます。

試験対策ポイント

遺言の撤回」は民法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。

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