贈与契約
ぞうよけいやく
ひとことで言うと
当事者の一方が無償で相手方に財産を与え、相手方がこれを受諾することによって成立する契約のこと。
くわしく解説
贈与契約って何?
贈与契約とは、あげる人(贈与者)が無償で財産を相手に与えて、もらう人(受贈者)がこれを受け取ることで成立する契約です。誕生日プレゼントやお年玉など、日常生活でもよく行われています。
民法549条に規定されており、諾成契約(口約束だけで成立する契約)であり、無償契約(対価を求めない契約)です。
書面か口約束かで何が変わるの?
ここが贈与契約の最大のポイントです。書面によらない贈与は、いつでも取り消せるのです(民法550条)。
「あげる」と口で約束しただけなら、まだ実際に渡していない部分については撤回できます。でも、書面で贈与契約を結んだ場合は、原則として取り消せません。これは、無償で財産をあげる側の保護と、契約の安定性のバランスを取ったルールです。
贈与者の責任は軽い?
贈与は無償の契約なので、贈与者の責任は売買契約などより軽くなっています。
贈与した物に欠陥があった場合でも、贈与者は原則として契約不適合責任を負いません。ただし、贈与者が欠陥を知っていて黙っていた場合や、書面による贈与の場合は責任を負うこともあります。
「タダであげるんだから、あまり責任は問わない」という考え方が基本にあるのです。
具体例で考えよう
ケース①:口約束での車の贈与
父親が息子に「来月、俺の車をお前にあげるよ」と口約束したとします。しかし翌週、父親が気が変わって「やっぱりあげるのをやめた」と言いました。この場合、まだ車を引き渡していないので、父親は贈与を取り消すことができます。これは書面によらない贈与だからです。
ケース②:書面による土地の贈与
祖父が孫に土地を贈与する契約を公正証書で作成したとします。その後、祖父が「やっぱり他の孫にあげたい」と思っても、書面による贈与なので原則として取り消すことはできません。祖父は契約どおり土地を孫に引き渡す義務を負います。
試験対策ポイント
「贈与契約」は民法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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