賃貸借契約の解除
ちんたいしゃくけいやくのかいじょ
ひとことで言うと
賃貸借契約を終了させて、貸主・借主の関係を消滅させる法的手続のこと。
くわしく解説
賃貸借契約はどうやって終わらせるの?
賃貸借契約は、貸主と借主が合意して結んだ契約ですが、一定の事由があれば解除によって途中で終了させることができます。解除とは、契約を終わらせて、貸主・借主の関係を消滅させる意思表示のことです。
解除の2つのパターン
賃貸借契約の解除には、大きく分けて2つのパターンがあります。
①約定解除権に基づく解除があること。契約書に「家賃を3か月滞納したら解除できる」などと書かれている場合、その条項に基づいて解除できます。
②法定解除権に基づく解除があること。民法541条・542条により、相手方が債務不履行(家賃不払い、無断転貸など)をした場合、催告をしたうえで解除できます。ただし、軽微な違反では解除できないという制限があります。
借主保護の原則に注意!
賃貸借契約では、借主は弱い立場にあるため、貸主側から一方的に解除するには信頼関係が破壊されたといえる程度の違反が必要です。家賃を1か月滞納しただけでは、通常は解除できません。「貸主は契約を守った。でも、借主のわずかな違反で追い出すのは不公平だ」という考え方が背景にあります。
試験での頻出ポイント
信頼関係破壊の法理(背信行為と認めるに足りない特段の事情がある場合は解除できない)は、賃貸借の解除問題で必ず問われます。また、解除の効果(将来に向かって契約が終了し、目的物を返還する義務が生じる)も押さえておきましょう。
具体例で考えよう
ケース①:家賃を6か月滞納したケース
Aさんは、Bさんから借りているアパートの家賃を6か月間支払っていません。Bさんが催告しても支払わないため、Bさんは契約を解除しました。この場合、長期間の不払いは信頼関係を破壊していると認められ、解除は有効になります。
ケース②:1日だけ家賃が遅れたケース
Cさんは、Dさんから借りている部屋の家賃を、うっかりして1日だけ遅れて支払いました。Dさんはすぐに契約を解除すると通知しました。この場合、わずか1日の遅延は信頼関係を破壊したとは言えず、解除は認められません。
試験対策ポイント
「賃貸借契約の解除」は民法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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