ロゴ行政書士になる子ちゃん
民法債権総論

詐害行為取消権

さがいこういとりけしけん

📌

ひとことで言うと

債務者が債権者を害すると知りながら行った財産処分行為を、債権者が取り消すことができる権利のこと。

なる子ちゃん

くわしく解説

なぜこんな権利が必要なの?

あなたがお金を貸した相手が、返済を逃れるために自分の財産をわざと他人に安く売ったり、贈与したりしたらどうでしょう?このままでは、あなたは債権を回収できなくなってしまいます。

詐害行為取消権は、こうした債務者の不当な財産処分を取り消して、債権者全体の引き当てとなる財産を保全するための制度です。ポイントは、「債務者が勝手に財産を減らすのを防ぎ、債権者を守る」という考え方にあります。


行使するための4つの条件

①債権者に被保全債権があること。詐害行為の前に発生した債権である必要があります。

②債務者の行為が財産権を目的とする法律行為であること。売買、贈与、債務免除などが典型例です。

③債務者が無資力になること。その行為によって、債務者の財産が債務の総額を下回る状態になる必要があります。

④債務者・受益者の悪意があること。債務者は「債権者を害すると知っていた」こと、受益者も「債権者を害すると知っていた」ことが原則として必要です。


債権者代位権との違いは?

債権者代位権は、債務者が権利を行使しないときに、債権者が代わりに行使する制度です。一方、詐害行為取消権は、債務者がすでに行った行為を取り消す点が大きく異なります。

なる子ちゃん

具体例で考えよう

ケース①:不動産の安値売却

AさんはBさんに1000万円の借金がありますが、返済を免れるため、時価2000万円の自宅を友人Cさんに100万円で売却したとします。この売却によってAさんは無資力になりました。この場合、Bさんは詐害行為取消権を行使して、AさんのCさんへの売却を取り消すことができます。

ケース②:債務の免除

DさんはEさんに500万円の債務がありますが、友人FさんからDさんへの800万円の貸金債権を無償で免除してもらいました。これによりDさんは無資力になったとします。Eさんは、Dさんの債務免除行為を詐害行為として取り消すことができます。

試験対策ポイント

詐害行為取消権」は民法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。

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