債権者代位権
さいけんしゃだいいけん
ひとことで言うと
債務者が自分の権利を行使しないせいで、債権者が債権を回収できなくなりそうなとき、債権者が債務者に代わってその権利を行使できる制度のこと。
くわしく解説
なぜこんな制度があるの?
債権者が債権を回収しようとしても、肝心の債務者が無資力(お金がない状態)だったら困りますよね。ところが債務者は、自分が持っている権利を行使すればお金が手に入るのに、それを放置していることがあります。
債権者代位権は、そんなとき債権者が債務者に代わって、債務者の権利を行使できるという制度です。ポイントは、「債務者がサボっているなら、債権者が代わりにやってあげる」という考え方にあります。
行使するための3つの要件
①債権者が被保全債権を持っていること。まず、あなたが債務者に対して正当な債権を持っていることが前提です。
②債務者が無資力であること。債務者に十分な財産があるなら、わざわざ代位する必要はありません。
③債務者が自分で権利を行使しないこと。債務者が積極的に権利行使している場合は、債権者が口出しする理由がありません。
試験ではここが狙われる!
債権者代位権の転用という応用パターンがよく出題されます。本来は債権回収のための制度ですが、不動産登記を求める場合など、金銭回収以外の目的で使われることがあります。この「転用」が認められるかどうかが、判例・学説上の重要論点です。
具体例で考えよう
ケース①:不動産の賃料を取り立てる場合
AさんはBさんに100万円を貸していますが、Bさんは無資力です。ところがBさんは、Cさんに土地を貸していて毎月賃料をもらえるはずなのに、それを請求していません。この場合、AさんはBさんに代わって、Cさんに賃料を請求することができます。これが債権者代位権の典型例です。
ケース②:債務者が第三者に金銭債権を持っている場合
DさんはEさんに50万円を貸していますが、Eさんには財産がありません。しかしEさんは、Fさんに対して30万円の売掛金債権を持っているのに回収しようとしません。このとき、DさんはEさんに代わってFさんに支払いを請求できます。こうして回収したお金から、Dさんは自分の債権を満足させることができます。
試験対策ポイント
「債権者代位権」は民法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
関連用語
📱 アプリのご紹介
スマホアプリで、いつでもどこでも。行政書士合格を、スキマ時間で。
行政書士試験学習には必須の判例のわかりやすい解説から科目別テキスト、過去問演習、択一演習をスマホでまとめて持ち歩ける学習アプリです。通勤・休憩中に1問だけでも。独学でも仕事と両立しながら、合格を目指せます。