債権譲渡
さいけんじょうと
ひとことで言うと
債権者が第三者に対して、自分の持つ債権を移転させること。
くわしく解説
債権譲渡って何?
債権譲渡とは、債権者が自分の持っている債権を、第三者に移転させることです。たとえば、AさんがBさんに100万円を貸している場合、Aさんはこの「100万円を返してもらう権利(債権)」をCさんに譲ることができます。
譲った人を譲渡人、譲り受けた人を譲受人と呼びます。債権譲渡が成立すると、譲受人は債務者に対して直接権利を主張できるようになります。
なぜ債権譲渡が認められているの?
債権は、財産的価値のある権利です。したがって、自由に譲渡できることで、資金調達の手段として活用できます。たとえば、売掛金を早期に現金化したい企業が、債権を金融機関などに譲渡して資金を得ることができるのです。
ただし、債務者の利益を害するおそれがある債権や、当事者が譲渡禁止の特約をした債権は、原則として譲渡できません(ただし特約があっても、善意の第三者には対抗できない場合があります)。
債権譲渡を債務者に主張するには?
債権譲渡の効力自体は、譲渡人と譲受人の合意だけで発生します。しかし、債務者や他の第三者に対抗する(主張する)ためには、次のいずれかが必要です。
①債務者への通知があること。譲渡人から債務者に対して、「債権を譲渡しました」と通知する方法です。
②債務者の承諾があること。債務者が「債権譲渡を承諾しました」と認める方法です。
いずれも、確定日付のある証書によって行われた場合にのみ、債務者以外の第三者(二重譲渡の相手方など)に対抗できます。試験では、この対抗要件の違いがよく問われるので注意しましょう。
具体例で考えよう
ケース①:売掛金の譲渡
あなたが取引先に対して300万円の売掛金を持っているとします。資金繰りのため、この債権を銀行に譲渡して、早期に現金化することにしました。銀行があなたから債権を譲り受け、後日取引先から直接300万円を回収します。これが債権譲渡です。
ケース②:二重譲渡のトラブル
AさんがBさんに対する100万円の債権を、CさんとDさんの両方に譲渡してしまったとします。この場合、確定日付のある通知または承諾を先に受けた方が優先されます。CさんがDさんより早く確定日付ある通知を債務者に行えば、Cさんが債権者として認められます。
試験対策ポイント
「債権譲渡」は民法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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