訴訟参加
そしょうさんか
ひとことで言うと
すでに係属している訴訟に、当事者以外の第三者が参加して、自己の利益を守るために訴訟行為を行う制度のこと。
くわしく解説
訴訟参加ってどんな制度?
行政訴訟は、原告と被告の2者で争われるのが基本です。でも、その訴訟の結果が第三者にも影響を及ぼすことがあります。そんなとき、その第三者が訴訟に加わって自分の立場を主張できるようにしたのが訴訟参加という制度です。
ポイントは、「訴訟の結果に利害関係がある人にも、発言のチャンスを与えよう」という考え方にあります。
どんな種類があるの?
行政事件訴訟法では、主に2つのタイプがあります。
①第三者の訴訟参加(22条) 訴訟の結果によって権利を害される第三者が、自ら申し立てるか、または裁判所の決定によって訴訟に参加するものです。たとえば、Aさんの営業許可取消訴訟で、競合するBさんが「許可が維持されると困る」という立場で参加するケースです。
②行政庁の訴訟参加(23条) 裁判所が必要と認めたとき、処分をした行政庁以外の行政庁を訴訟に参加させることができます。関連する行政庁の意見を聞くことで、より適正な判断ができるようになります。
なぜ訴訟参加が認められているの?
取消訴訟の判決には第三者効があります。つまり、判決の効力は当事者だけでなく第三者にも及ぶのです。
そうすると、「自分が参加できないまま、自分に不利な判決が確定してしまう」という不公平が生じかねません。そこで、利害関係のある第三者にも訴訟に参加する機会を保障しているわけです。
試験で押さえるべきポイント
22条の訴訟参加は、第三者自身の申立てまたは裁判所の職権で決定されます。一方、23条の行政庁の参加は裁判所の決定のみで行われる点を区別しましょう。また、訴訟参加は取消訴訟だけでなく、準用される他の抗告訴訟でも認められることも覚えておきましょう。
具体例で考えよう
ケース①:営業許可の取消訴訟に競業者が参加
Aさんが営業許可の取消処分を受けて、その取消しを求める訴訟を起こしたとします。近くで同業を営むBさんは、Aさんの許可が復活すると競争が激しくなり困ります。このとき、Bさんは第三者として訴訟参加を申し立て、自分の利益を守るための主張ができます。
ケース②:建築確認の取消訴訟に近隣住民が参加
マンション建設の建築確認について、近隣住民Cさんが取消訴訟を起こしたとします。建築主であるD社は、この確認が取り消されると建設ができなくなり大きな損害を受けます。D社は訴訟参加を申し立てて、建築確認の適法性を主張することができます。
試験対策ポイント
「訴訟参加」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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