抗告訴訟
こうこくそしょう
ひとことで言うと
行政庁の公権力の行使に関する不服について裁判所に訴えを提起し、その適法性を争う訴訟形態のこと。
くわしく解説
抗告訴訟とは何か?
抗告訴訟とは、行政庁の公権力の行使に対して不服がある場合に、裁判所に訴えを起こす訴訟類型です。行政事件訴訟法の中心となる訴訟形態で、私たちが行政の判断に「おかしい!」と思ったときに使う最も基本的な手段といえます。
ポイントは、「行政と国民は対等ではない。だからこそ、裁判所がチェックする必要がある」という考え方にあります。
どんな種類があるの?
抗告訴訟には、法律で定められた法定抗告訴訟と、それ以外の無名抗告訴訟があります。
法定抗告訴訟は以下の6種類です。
①取消訴訟:違法な処分や裁決の取消しを求める訴訟
②無効等確認訴訟:処分の無効などの確認を求める訴訟
③不作為の違法確認訴訟:申請に対して何もしない行政の違法を確認する訴訟
④義務付け訴訟:行政に一定の処分をするよう命じる訴訟
⑤差止め訴訟:行政が処分をしないよう命じる訴訟
取消訴訟との関係は?
みなさんが最も出会う抗告訴訟は取消訴訟です。取消訴訟は抗告訴訟の代表選手であり、行政事件訴訟法では取消訴訟のルールが他の抗告訴訟にも準用されています。
つまり、取消訴訟の要件(処分性・原告適格・出訴期間など)をしっかり理解すれば、他の抗告訴訟も理解しやすくなります。
試験ではここが狙われる!
行政書士試験では、抗告訴訟の種類と各訴訟の違いがよく出題されます。特に、義務付け訴訟と差止め訴訟が2004年の法改正で追加された経緯や、それぞれの訴訟要件の違いは頻出です。「どの訴訟を選ぶべきか」を判断できるようにしておきましょう。
具体例で考えよう
ケース①:営業許可の取消しに不服がある場合
あなたが飲食店を経営していたところ、保健所から営業許可を取り消されたとします。この処分に納得できない場合、裁判所に取消訴訟を提起して争うことができます。これは抗告訴訟の代表例です。
ケース②:建築確認がなかなか下りない場合
建築確認申請をしたのに、行政がいつまでも何の判断もしないとします。この場合、不作為の違法確認訴訟を提起して、行政の「何もしない状態」が違法だと確認してもらうことができます。これも抗告訴訟の一種です。
試験対策ポイント
「抗告訴訟」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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