表見支配人
ひょうけんしはいにん
ひとことで言うと
支配人でないのに、外観から支配人のように見える者を、実際に支配人と同じ権限があるものとして扱う制度のこと。
くわしく解説
表見支配人とは何か?
支配人というのは、商人に代わってお店や営業所の全体を任される重要な立場の人です。でも、実際には支配人ではないのに、外から見ると支配人のように見える人がいたら、どうなるでしょうか?
それが「表見支配人」です。商法は、「支配人のように見える立場にいる人は、本当の支配人と同じ権限がある」とみなすというルールを作りました。
なぜこんな制度があるの?
ポイントは、**「外観を作った商人が悪い。それを信じて取引した人を守ろう」**という考え方にあります。
例えば、あなたがお店で「支配人」と名乗る人と契約したとします。後になって「あの人は実は支配人じゃなかった」と言われても困りますよね。そこで、支配人らしい外観を作った商人の側に責任を負わせるのです。
成立するための条件は?
①本店や支店など、営業所の主任者と認められる名称を使っていること。「支配人」「所長」「マネージャー」など、責任ある立場を示す肩書きです。
②継続して使用していること。一時的ではなく、繰り返しその名称が使われている必要があります。
③商人が使用を許していたこと。商人が知らないうちに勝手に名乗っていた場合は該当しません。
試験で問われるポイント
表見支配人は、名板貸しと並んで、「外観を信じた第三者の保護」の典型例です。外観を作った者の責任という共通点を押さえておきましょう。
具体例で考えよう
ケース①:「副支配人」という肩書きで営業活動
商店の店主が、従業員Aに「副支配人」という名刺を作らせ、継続して取引先との交渉を任せていたとします。後日、Aが結んだ契約について「Aには支配人の権限はなかった」と店主が主張しても、取引相手は保護されます。これは表見支配人として扱われるケースです。
ケース②:「営業所長」の肩書きで契約締結
会社が支店に配置した従業員Bに「営業所長」という肩書きを与え、名刺や看板にも記載していたとします。Bが独断で大きな契約を結んだ場合でも、相手方が「営業所長なら権限があるはず」と信じたのであれば、会社はその契約に拘束されます。これも表見支配人の典型例です。
試験対策ポイント
「表見支配人」は商法・基礎の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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