支配人
しはいにん
ひとことで言うと
本店や支店の営業全体を任されている責任者のこと。対外的に営業に関する一切の行為を代理できる強力な権限を持つ。
くわしく解説
支配人とはどんな立場の人?
支配人は、会社の本店や支店で営業全体を任された責任者です。いわゆる「店長」とは違い、法律上の権限を持つ重要な立場として商法で定められています。
一般的な従業員とは異なり、支配人は営業に関するすべての裁判上または裁判外の行為を代理できる権限を持っています。つまり、契約を結ぶのも、訴訟を起こすのも、支配人の判断でできるのです。
なぜ支配人の制度があるの?
企業が大きくなると、社長や代表者がすべての判断を下すことは不可能です。そこで、本店や支店ごとに経営者に代わって営業全体を任せられる人が必要になります。支配人は、まさにその役割を果たすために法律で認められた制度なのです。
支配人の権限はどこまで及ぶの?
ポイントは「営業に関する一切の行為」を代理できるという点です。商品の仕入れや販売はもちろん、従業員の雇用、借金の返済なども支配人の権限に含まれます。
重要なのは、この権限を制限しても、善意の第三者には対抗できないこと。つまり、内部で「支配人の権限はここまで」と決めても、それを知らない取引相手には主張できないのです。これにより、取引の安全が守られています。
試験で注意すべきポイント
支配人は登記が必要です。また、表見支配人(支配人でないのに支配人のような肩書を使わせた場合)との対比も頻出論点です。
具体例で考えよう
ケース①:支店長として支配人に選任された場合
大阪支店の支店長として支配人に選任されたAさんがいます。ある日、大阪支店の営業のために取引先と1000万円の仕入契約を結びました。この契約は、本社の承認がなくても有効に成立します。支配人には営業に関する一切の行為を代理する権限があるからです。
ケース②:権限を制限していた場合
B社は支配人Cに対し、内部規定で「500万円以上の契約は本社の承認が必要」と制限していました。しかし、Cがこの制限を知らない取引相手Dと800万円の契約を結んだ場合、B社はこの契約を拒めません。支配人の権限制限は、善意の第三者には対抗できないからです。
試験対策ポイント
「支配人」は商法・基礎の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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