行政行為の附款
ぎょうせいこういのふかん
ひとことで言うと
行政行為の効力を制限したり、義務を付け加えたりするために付される従たる意思表示のこと。
くわしく解説
附款ってそもそも何?
行政行為の附款とは、許可や認可などの行政行為におまけとして付け加えられる条件や義務のことです。
たとえば、「飲食店の営業許可を出すけど、深夜12時以降は営業禁止ね」というように、本体の許可に制限を付けるイメージです。ポイントは、「許可は出す。でも、無条件ではない」という考え方にあります。
どんな種類があるの?
附款には主に5つの種類があります。
①条件:将来の不確実な事実にかからせるもの。「試験に合格したら有効」など。
②期限:将来の確実な事実にかからせるもの。「令和10年3月31日まで有効」など。
③負担:本体の行政行為に付随して課される義務。「許可を出すから、毎月報告書を提出してね」など。
④撤回権の留保:後から行政行為を撤回できる権利をあらかじめ留保しておくもの。
⑤法律効果の一部除外:本来生じる効果の一部を発生させないもの。
附款を付けるには条件がある?
行政庁が自由に附款を付けられるわけではありません。
①法令の根拠がある場合は、その範囲内で附款を付けられます。
②法令に規定がない場合でも、行政行為の目的達成に必要かつ合理的な範囲であれば、裁量により附款を付けることができるとされています。
ただし、羈束行為(法律で要件が厳格に定められている行為)には、原則として附款を付けることはできません。附款が付けられるのは、行政庁に裁量がある場合です。
試験で狙われるポイントは?
試験では、「条件」と「負担」の違いがよく出題されます。
条件は、行政行為の効力自体が左右されます。一方、負担は、行政行為の効力には影響せず、別個の義務として課されるだけです。負担に違反しても、直ちに許可が無効になるわけではない点を押さえておきましょう。
具体例で考えよう
ケース①:営業時間の制限付き許可
あなたがバーの営業許可を申請したとします。行政庁は「許可を出しますが、深夜1時以降の営業は禁止」という条件を付けました。これは附款の「負担」にあたり、違反すると許可の撤回事由になりえます。
ケース②:期限付きの道路占用許可
イベントで道路を使用する許可を申請したとします。行政庁は「令和7年5月1日から5月3日まで有効」という許可を出しました。これは附款の「期限」にあたり、期間が過ぎれば自動的に効力が消滅します。
試験対策ポイント
「行政行為の附款」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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