行政法の一般原則
ぎょうせいほうのいっぱんげんそく
ひとことで言うと
行政が活動する際に守るべき基本的なルールであり、明文の規定がなくても適用される法の支配の具体化のこと。
くわしく解説
なぜ「一般原則」が必要なの?
行政法には、民法のような統一された法典がありません。そのため、個別の法律に書かれていなくても、行政が守るべき共通のルールが必要になります。これが「行政法の一般原則」です。
ポイントは、「法律に書いていなくても、行政は好き勝手にはできない」という考え方にあります。
どんな原則があるの?
代表的なものを見ていきましょう。
①比例原則があります。行政の目的を達成するために、必要最小限の手段をとらなければならないという原則です。「大砲でハエを撃つな」と例えられます。
②平等原則があります。合理的な理由なく、人によって異なる取り扱いをしてはいけないという原則です。憲法14条の平等権が根拠となります。
**③信義誠実の原則(信義則)**があります。行政も相手方の信頼を裏切るような行動をしてはならないという原則です。民法1条2項と同じ考え方ですね。
④権限濫用禁止の原則があります。与えられた権限を、本来の目的とは違う目的で使ってはいけないという原則です。
「法律による行政の原理」との関係は?
「法律による行政の原理」は、行政は法律に従って行われるべきという大原則です。一般原則は、この原理を補完する役割を持っています。
法律に具体的な規定がない場面でも、一般原則があることで行政の暴走を防ぐことができるのです。
試験ではここが狙われる!
試験では、信義則の適用場面がよく出題されます。判例は、租税法律主義が働く税法分野では信義則の適用に慎重ですが、一定の要件を満たせば適用を認めています。また、比例原則違反は裁量権の逸脱・濫用の判断基準としても重要です。一般原則の名前と内容をセットで覚えておきましょう。
具体例で考えよう
ケース①:過剰な営業停止処分
飲食店で軽微な衛生違反があったとします。行政がいきなり1年間の営業停止処分を下しました。違反の程度に比べて処分が重すぎるため、これは比例原則に違反する可能性があります。
ケース②:行政の約束を信じた市民
市役所の担当者が「この届出で大丈夫です」と説明したので、あなたはそれを信じて届出をしたとします。後になって「やっぱり無効です」と言われた場合、これは信義誠実の原則に反する可能性があります。
試験対策ポイント
「行政法の一般原則」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
関連用語
📱 アプリのご紹介
スマホアプリで、いつでもどこでも。行政書士合格を、スキマ時間で。
行政書士試験学習には必須の判例のわかりやすい解説から科目別テキスト、過去問演習、択一演習をスマホでまとめて持ち歩ける学習アプリです。通勤・休憩中に1問だけでも。独学でも仕事と両立しながら、合格を目指せます。