平等原則
びょうどうげんそく
ひとことで言うと
行政機関が国民を取り扱う際に、合理的な理由なく差別的な扱いをしてはならないという原則のこと。
くわしく解説
なぜ行政に「平等」が求められるの?
行政は、私たちの生活に大きな影響を与える存在です。許可を出したり、税金を徴収したり、補助金を交付したり…。もし行政機関が「この人は好きだから許可する、あの人は嫌いだから許可しない」と勝手に判断できたら、とても不公平ですよね。
そこで登場するのが平等原則です。ポイントは、「同じ状況にある人は、同じように扱われるべきだ」という考え方にあります。
憲法との関係は?
平等原則の根拠は、憲法14条にあります。「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」という条文です。
行政機関も憲法に拘束されるため、この平等原則を守らなければなりません。
「合理的な区別」はOK?
平等原則は、すべての人を機械的に同じ扱いにすることを求めているわけではありません。
①合理的な理由がある区別は認められます。たとえば、所得が多い人に高い税率を適用することは、担税力に応じた合理的な区別です。
②合理的な理由がない差別は違法となります。たとえば、同じ条件なのに特定の業者だけ許可を出さない、といった扱いです。
行政裁量との関係は?
行政機関には一定の裁量(判断の余地)が認められていますが、平等原則は裁量の限界を示すものでもあります。裁量があるからといって、気まぐれに異なる扱いをすることは裁量権の濫用として違法になります。
試験ではここが問われる!
平等原則は、行政法の一般原則の一つとして出題されます。比例原則や信義誠実の原則と並んで、行政活動を規律する重要なルールです。「合理的な区別は許される」という点と、「不合理な差別は裁量権の逸脱・濫用になる」という点をセットで押さえておきましょう。
具体例で考えよう
ケース①:営業許可の不平等な扱い
AさんとBさんが、同じ地域で同じ種類の飲食店の営業許可を申請したとします。両者の条件はほぼ同じなのに、行政庁がAさんだけ許可を出し、Bさんには「なんとなく気に入らない」という理由で不許可にしました。これは合理的な理由のない差別であり、平等原則に違反します。
ケース②:補助金交付の差別
ある市が中小企業向けの補助金を交付する際、同じ業種・同じ規模のC社とD社があったとします。市の担当者がD社の社長と個人的に仲が悪いという理由だけで、D社への補助金を減額しました。これは平等原則違反であり、裁量権の濫用として違法となります。
試験対策ポイント
「平等原則」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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