総合区
そうごうく
ひとことで言うと
指定都市において、より住民に身近な行政を実現するために市長の権限に属する事務を分掌させるために設置できる区のこと。
くわしく解説
総合区って何が特別なの?
指定都市(政令指定都市)には、もともと「行政区」という区があります。みなさんがよく聞く「〇〇市△△区」がこれですね。しかし、行政区の区長は市の職員にすぎず、独自の権限がほとんどありませんでした。
そこで2014年の地方自治法改正で登場したのが「総合区」です。ポイントは、「住民に近いところで、もっと多くのことを決められるようにしよう」という考え方にあります。
行政区との違いは?
総合区と行政区の最大の違いは、区長の選び方と権限の大きさにあります。
①区長の選任方法が違います。行政区の区長は市長が任命する一般職員ですが、総合区の総合区長は市長が議会の同意を得て選任する特別職です。任期は4年と定められています。
②独自の権限があります。総合区長は、市長の権限に属する事務のうち、条例で定めるものを執行できます。さらに、総合区の予算について市長に意見を述べることもできます。
③職員の任免権を持ちます。総合区長は、総合区の職員を任免する権限を持っています。
なぜ総合区制度ができたの?
指定都市は人口が多く、市役所と住民との距離が遠くなりがちです。「大都市だからこそ、地域の声をもっと反映させたい」という要請に応えるために作られた制度です。
ただし、総合区の設置は任意であり、すべての指定都市が設置しなければならないわけではありません。条例で定めることにより設置できます。
試験で押さえるべきポイント
試験では、行政区との比較がよく出題されます。特に、総合区長が「議会の同意を得て選任される特別職」であること、「任期が4年」であることは頻出です。また、総合区は指定都市のみに認められた制度であることも覚えておきましょう。
具体例で考えよう
ケース①:住民サービスの窓口強化
A市(指定都市)では、住民から「区役所でできることが少なすぎる」という声が多く寄せられていました。そこでA市は条例を制定し、総合区を設置しました。総合区長には福祉や街づくりに関する権限が与えられ、住民はより身近な場所で行政サービスを受けられるようになりました。これは総合区制度の活用例です。
ケース②:総合区長の選任手続
B市長は、新設する総合区の区長としてCさんを選任したいと考えました。しかし、B市長が単独で決めることはできません。市議会に同意を求め、議会の承認を得て初めてCさんは総合区長に就任できます。これは総合区長が特別職であることによる手続です。
試験対策ポイント
「総合区」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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