秩序罰
ちつじょばつ
ひとことで言うと
届出義務違反など、行政上の秩序を乱す軽微な義務違反に対して科される過料のこと。
くわしく解説
秩序罰って何?刑罰とは違うの?
行政上の義務違反に対するペナルティには、大きく分けて行政刑罰と秩序罰の2種類があります。
行政刑罰は、懲役や罰金など刑法に定められた刑罰を科すもので、犯罪として扱われます。一方、秩序罰は、届出を忘れたなど軽微な義務違反に対して科される過料のことです。
ポイントは、「犯罪というほど重くはない。でも、行政の秩序を守るために放置はできない」という考え方にあります。
どんな場合に科されるの?
秩序罰の対象となるのは、主に以下のような軽い義務違反です。
①届出義務違反があること。転入届や転出届を正当な理由なく届け出なかった場合などです。
②届出内容の虚偽があること。届出書類に嘘の内容を記載した場合も対象になります。
③軽微な手続違反があること。行政手続上の形式的なルールを守らなかった場合です。
行政刑罰との違いを整理しよう
行政刑罰と秩序罰は、手続きの面でも大きく異なります。
行政刑罰は、刑事訴訟法に基づいて裁判所が科します。前科もつきます。
一方、秩序罰である過料は、裁判所が科す場合と行政庁が科す場合があります。法律に基づく過料は非訟事件手続法により裁判所が、条例・規則に基づく過料は地方自治法により地方公共団体の長が科します。そして、前科はつきません。
試験での頻出ポイント
試験では、「行政刑罰と秩序罰は併科できるか?」という論点がよく出ます。答えは併科できるです。両者は性質が異なるため、二重処罰の禁止には当たらないとされています。
また、秩序罰には刑法総則の適用がない点も押さえておきましょう。
具体例で考えよう
ケース①:転入届を出し忘れた場合
引っ越しをしたあなたが、14日以内に転入届を出すのを忘れてしまったとします。これは届出義務違反として、5万円以下の過料という秩序罰の対象になります。
ケース②:届出書類に虚偽の記載をした場合
届出書類に嘘の住所を記載して提出したとします。これも行政上の秩序を乱す行為として、秩序罰である過料の対象になります。
試験対策ポイント
「秩序罰」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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