私法
しほう
ひとことで言うと
対等な立場にある私人同士の関係を規律する法律のこと。民法や商法が代表例で、公法と対になる概念。
くわしく解説
公法と私法って何が違うの?
行政法を学ぶうえで、まず理解しておきたいのが「公法と私法の区別」です。
私法とは、対等な立場にある私人同士(個人や会社など)の関係を規律する法律のことです。代表例は民法や商法。一方、公法は、国や地方公共団体と私人との関係、つまり「支配する側」と「支配される側」の関係を規律する法律で、憲法や行政法がこれにあたります。
なぜ行政法で私法を学ぶの?
「行政法なのに、なぜ私法?」と思うかもしれません。ポイントは、「行政活動にも私法が適用される場面がある」という考え方にあります。
例えば、役所が文房具を購入するとき、これは普通の売買契約ですよね。このような場面では、行政も私人と同じ立場で民法のルールに従います。
公法私法二元論と一元論
伝統的には、公法と私法を厳格に区別する考え方(二元論)がありました。しかし現在では、両者を厳密に分けることは難しいとされ、場面ごとに適用される法を柔軟に考える傾向にあります。
行政契約や行政指導など、行政活動の中にも私法的な要素が含まれることが多いからです。
試験ではここが狙われる!
試験では、「行政上の法律関係に私法の規定が適用されるか」という論点がよく出題されます。例えば、公営住宅の使用関係には民法や借地借家法が適用されるか、といった問題です。
①公法関係であれば原則として行政法のルールが適用される。
②私法関係であれば民法などのルールが適用される。
この区別を意識しながら、具体的な事例でどちらの法が適用されるかを判断できるようにしておきましょう。
具体例で考えよう
ケース①:役所が事務用品を購入する場合
市役所が文房具店からボールペンを購入したとします。この契約は、対等な立場での売買契約です。行政機関であっても、この場面では民法のルールが適用されます。これは私法関係の典型例です。
ケース②:公営住宅の明渡し請求
公営住宅に住んでいる人が家賃を滞納したとします。自治体が明渡しを求める場合、判例は「公営住宅の使用関係には、原則として民法や借地借家法が適用される」としています。これも行政活動に私法が適用される例です。
試験対策ポイント
「私法」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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