相手方の催告権
あいてかたのさいこくけん
ひとことで言うと
代理権を与えられた代理人が、いつまでも本人のために代理権を使ってくれないとき、相手方が本人に対して「代理権を使うかどうか決めてください」と催告できる権利のこと。
くわしく解説
そもそもなぜこんな権利が必要なの?
代理人がいるのに、いつまでも契約を結んでくれない――こんな状態では、相手方は宙ぶらりんで困ってしまいます。相手方の催告権は、このような不安定な状態を解消するために認められた権利です。
どうやって使うの?
相手方は、本人に対して「あなたの代理人が代理権を使うかどうか、相当の期間内に答えてください」と催告できます(民法114条)。
ポイントは、代理人ではなく本人に催告するということ。なぜなら、代理権をどう扱うかは最終的に本人が決めることだからです。
催告したらどうなるの?
本人が相当の期間内に確答をしなかったときは、代理人が代理権を使わないことを選んだとみなされます。つまり、その代理関係はもう使われないという扱いになるのです。
これによって、相手方は次の行動に移ることができます。別の人と契約するなど、ビジネスを前に進められるわけです。
試験で注意すべきポイント
催告は本人に対して行うこと、そして確答がない場合は代理権を使わないとみなされることが頻出です。代理人に催告しても意味がないので注意しましょう。
具体例で考えよう
ケース①:不動産売買の代理人が返事をしない場合
AさんはBさんに土地売買の代理権を与えました。買主候補のCさんは何度もBさんに連絡しましたが、Bさんは返事をしません。そこでCさんは本人Aさんに「代理権を使うかどうか2週間以内に答えてください」と催告しました。Aさんが期間内に返事をしなければ、Bさんは代理権を使わないとみなされ、Cさんは他の物件を探すことができます。これが相手方の催告権の典型例です。
ケース②:商品購入の代理人が動かない場合
会社の購買担当者Dさんが、取引先Eさんから購入代理権を得ています。しかしDさんは注文するかどうかを決めません。Eさんの会社社長Fさんに対し、取引先が「10日以内に代理権を使うか答えてください」と催告したとします。期間内に確答がなければ、代理権は使わないとみなされ、取引先は在庫を別の顧客に回せます。これも相手方の催告権の活用例です。
試験対策ポイント
「相手方の催告権」は民法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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