相対効
そうたいこう
ひとことで言うと
複数人の間で起こった事柄の効果が、当事者間だけに生じて他の人には影響しないという原則のこと。
くわしく解説
そもそも「相対効」とは何か?
相対効とは、ある法律関係の効果が当事者間だけに生じるという原則です。たとえば、連帯債務者の1人に対して起こった事柄が、原則として他の連帯債務者には影響を及ぼさないことを指します。
ポイントは、「あなたに起こったことは、あなただけの問題」という考え方にあります。
なぜ相対効が原則なのか?
複数の債務者がいる場合、それぞれは独立した人格です。ですから、1人に起こった事情が自動的に他の人に影響するのは、公平ではありません。
たとえば、連帯債務者Aが債権者から請求を受けたとしても、それが他の連帯債務者B・Cにまで及ぶと、B・Cは知らないうちに不利益を受けることになってしまいます。そこで民法は、原則として当事者間だけで効果が生じるとしているのです。
「絶対効」との違いは?
相対効に対して、絶対効という概念があります。絶対効とは、1人に起こった事柄が他の債務者全員にも影響するというものです。
連帯債務では、たとえば1人が弁済すれば全員の債務が消滅します。これは絶対効の典型例です。一方、1人に対する履行の請求は、原則として相対効しかありません。
試験での注意点
連帯債務や保証の問題では、「どの事由が相対効で、どの事由が絶対効か」を正確に区別することが頻出です。混同しないよう整理しておきましょう。
具体例で考えよう
ケース①:連帯債務者への請求
AとBがそれぞれ連帯債務者として、債権者Cに100万円ずつ負っているとします。CがAに対して請求を行いましたが、この請求の効果はAにしか及びません。Bの時効が進行したり、Bに何らかの影響が出ることはないのです。これが相対効の典型例です。
ケース②:連帯債務者の1人が時効を援用
同じくAとBが連帯債務者の場合、Aが時効を援用して債務を免れたとしても、Bの債務には影響しません。Bは依然として債務を負ったままです。これも相対効によるものです。
試験対策ポイント
「相対効」は民法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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