特定枠制度
とくていわくせいど
ひとことで言うと
取締役会で重要な財産の処分等を決議する際、特定の社外取締役だけで判断できるようにする制度のこと。
くわしく解説
そもそも特定枠制度って何?
特定枠制度とは、取締役会の一部の取締役(特別取締役)だけで、重要な業務執行の決定ができる仕組みです。
通常、取締役会では全員が集まって決議をする必要があります。でも、会社の規模が大きくなって取締役が増えると、全員を集めるのが大変になってしまいます。そこで、迅速な意思決定を可能にするために、この制度が認められているのです。
どんな会社が使えるの?
この制度を使えるのは、次の条件を満たす会社です。
①取締役が6人以上いること。
②うち1人以上が社外取締役であること。
つまり、ある程度大きな規模の会社で、外部の目も入っている場合に限られます。
何を決められるの?
特別取締役が決議できるのは、重要な財産の処分や譲受け、多額の借財といった重要な業務執行の決定です。ただし、すべての事項を決められるわけではなく、会社法で定められた特定の事項に限られます。
なぜこの制度が必要なの?
ポイントは、「取締役全員を集めるのは大変。でも重要な決定は迅速にしたい」という、大企業の実務上のニーズにあります。外部の社外取締役を含めることで、透明性も確保しているのです。
具体例で考えよう
ケース①:大企業の不動産売却
取締役が10名いる大企業で、重要な不動産を売却することになりました。全取締役を集めるには時間がかかるため、特定枠制度を使い、あらかじめ選任された5名の特別取締役(うち1名は社外取締役)だけで取締役会を開き、売却を決議しました。これは特定枠制度による適法な意思決定になります。
ケース②:取締役3名の中小企業
取締役が3名しかいない中小企業が、特定枠制度を使いたいと考えました。しかし、この制度は取締役が6人以上いることが条件なので、この会社では利用できません。全取締役が集まって決議する必要があります。
試験対策ポイント
「特定枠制度」は商法・基礎の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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