特別取締役
とくべつとりしまりやく
ひとことで言うと
取締役会設置会社において、重要な財産の処分等の重要事項について、3人以上の特定の取締役で決議を行える制度のこと。
くわしく解説
そもそも何のための制度なの?
通常、取締役会を開くには、すべての取締役に招集通知を送り、過半数の出席を得る必要があります。でも、大企業になると取締役が何十人もいることがあります。そんなとき、重要な財産の処分や多額の借財といった経営判断が必要になるたびに、全員を集めていたら意思決定が遅れてしまいます。
そこで登場するのが特別取締役の制度です。これは「迅速な意思決定のために、一部の取締役だけで決議できるようにしよう」という仕組みです。
どんな会社が使えるの?
特別取締役を置けるのは、取締役が6人以上かつ社外取締役が1人以上いる会社だけです。大企業を想定した制度なんですね。
決議できる事項は限定されている
特別取締役による決議ができるのは、重要な財産の処分・譲受けと多額の借財に限られます。それ以外の事項は、通常どおり全取締役による取締役会で決める必要があります。
決議の方法は?
特別取締役は3人以上を選ぶ必要があります。そして、その特別取締役の過半数の出席と出席者の過半数の賛成で決議が成立します。つまり、通常の取締役会のミニ版のようなイメージです。
試験では何が狙われる?
「取締役が何人以上なら置けるか」「決議できる事項は何か」「特別取締役は何人以上必要か」といった数字と範囲が頻出です。しっかり押さえておきましょう。
具体例で考えよう
ケース①:大企業の不動産売却
取締役が15人いる上場企業が、所有する土地を売却することになりました。通常なら15人全員を集めて取締役会を開く必要がありますが、特別取締役5人を選任していたため、この5人で決議を行い、迅速に売却を決定できました。これは特別取締役制度の典型的な活用例です。
ケース②:急な資金調達
取締役が8人いる会社が、事業拡大のために銀行から5億円の融資を受けることになりました。多額の借財にあたるため本来は取締役会の決議が必要ですが、特別取締役4人による決議で迅速に借入を決定しました。これも特別取締役制度を使える場面です。
試験対策ポイント
「特別取締役」は商法・基礎の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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