特別再議
とくべつさいぎ
ひとことで言うと
議会が法令に違反した議決をしたとき、または義務的経費の削減・減額議決をしたときに、長が議会に再度審議を求める手続きのこと。
くわしく解説
一般再議との違いは?
まず、「再議」とは、議会の議決に対して長が異議を唱え、もう一度審議をやり直すよう求める制度です。再議には一般再議と特別再議の2種類があります。
一般再議は、長が議決に異議があれば任意に行使できるものです。一方、特別再議は、一定の違法・不当な議決があった場合に、長が必ず行使しなければならないという点が大きな違いです。
どんなときに特別再議が必要なの?
特別再議が必要となるのは、次の2つの場面です。
①議会の議決が法令に違反するとき。議会が法律や条例に反する内容の議決をした場合、長は再議に付さなければなりません。
②義務的経費を削除・減額する議決をしたとき。義務的経費とは、法律上どうしても支払わなければならない経費のことです。例えば、職員の給与や公債の利息などが該当します。
ポイントは、「議会の議決であっても、法令違反や義務の不履行を放置してはいけない」という考え方にあります。
再議後はどうなるの?
長が特別再議に付した後、議会が再び同じ議決をした場合の扱いは、理由によって異なります。
法令違反の議決の場合は、長は都道府県なら総務大臣、市町村なら都道府県知事に審査を申し立てることができます。最終的には裁判所への出訴も可能です。
義務的経費の削減の場合は、長が議会の議決にかかわらず、その経費を予算に計上して支出することができます。これを原案執行権といいます。
試験ではここが狙われる!
特別再議は、一般再議との比較で出題されることが多いです。「任意か義務か」「出席議員の過半数か3分の2以上か」という違いを整理しておきましょう。また、義務的経費の具体例(職員給与、公債費など)も押さえておくと安心です。
具体例で考えよう
ケース①:違法な補助金支出の議決
市議会が、特定の宗教団体に補助金を支出するという議決をしたとします。これは政教分離の原則に反し、法令違反となります。市長はこの議決を特別再議に付さなければなりません。
ケース②:職員給与の削除議決
町議会が予算審議の中で、職員の給与を全額削除する議決をしたとします。職員給与は義務的経費ですから、町長は特別再議に付す必要があります。再議後も同じ議決がされた場合、町長は原案どおり給与を支出できます。
試験対策ポイント
「特別再議」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
関連用語
📱 アプリのご紹介
スマホアプリで、いつでもどこでも。行政書士合格を、スキマ時間で。
行政書士試験学習には必須の判例のわかりやすい解説から科目別テキスト、過去問演習、択一演習をスマホでまとめて持ち歩ける学習アプリです。通勤・休憩中に1問だけでも。独学でも仕事と両立しながら、合格を目指せます。