教示
きょうじ
ひとことで言うと
行政庁が処分をする際に、不服申立ての方法や期間などを相手方に知らせる制度のこと。
くわしく解説
なぜ「教示」が必要なの?
みなさんが役所から不利益な処分を受けたとき、「どうやって争えばいいの?」と困ってしまいますよね。法律に詳しくない一般市民にとって、審査請求の方法や期限を自力で調べるのは大変です。
そこで、行政庁の側から「こうやって不服を申し立てられますよ」と教えてあげる義務を課したのが教示制度です。ポイントは、「国民の権利救済の機会を奪わない」という考え方にあります。
教示の内容は何を伝えるの?
行政庁は、処分をするときに以下の4点を教示しなければなりません。
①審査請求ができる旨(不服を申し立てられること)
②審査請求先(どこに申し立てるか)
③審査請求期間(いつまでに申し立てるか)
④再調査の請求ができる場合はその旨
これらは書面で処分を行う場合には、書面で教示しなければなりません。
教示がなかったらどうなるの?
教示がなかった場合や、誤った教示がされた場合には、国民を保護する救済措置があります。
例えば、審査請求先を誤って教示された場合、処分庁に審査請求書を提出すれば、処分庁が正しい審査庁に送付してくれます。また、審査請求期間についても、誤った教示を信じて遅れた場合には救済される可能性があります。
利害関係人からの請求もある?
処分の相手方だけでなく、利害関係人も教示を求めることができます。利害関係人から「この処分について不服申立てはできますか?」と聞かれたら、行政庁は教示しなければなりません。
試験で狙われるポイント
試験では、「書面による処分には書面で教示」という原則や、教示を怠った場合の救済措置がよく問われます。また、行政事件訴訟法上の教示との違い(取消訴訟の提起についての教示)も押さえておきましょう。
具体例で考えよう
ケース①:営業許可の取消し
あなたが経営する飲食店が、衛生基準違反を理由に営業許可を取り消されたとします。このとき、処分の通知書には「この処分に不服がある場合は、○○大臣に対して、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に審査請求ができます」と記載されています。これが教示です。
ケース②:建築確認の拒否
あなたが申請した建築確認が拒否されたとします。しかし、通知書に審査請求先が書かれていませんでした。この場合、あなたは処分庁に対して審査請求書を提出でき、処分庁が正しい審査庁へ送付してくれます。これは教示がなかった場合の救済措置です。
試験対策ポイント
「教示」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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