意見陳述手続
いけんちんじゅつてつづき
ひとことで言うと
行政庁が不利益処分をしようとする際に、相手方に対して自分の言い分を述べる機会を与える手続のこと。
くわしく解説
なぜ意見を述べる機会が必要なの?
行政庁があなたに対して「営業停止だ」「許可を取り消す」といった不利益処分をしようとするとき、いきなり処分されたら困りますよね。「ちょっと待って、こちらにも言い分がある!」と思うのは当然です。
そこで行政手続法は、処分を受ける前に自分の意見を述べる機会を保障しています。これが意見陳述手続です。
2つの手続があるって本当?
はい、意見陳述手続には2種類あります。
①聴聞があること。これは許可の取消しや資格の剥奪など、重い不利益処分の場合に行われます。口頭で意見を述べることができ、証拠書類の提出や質問もできる、しっかりした手続です。
②弁明の機会の付与があること。これは聴聞ほど重くない処分の場合に行われます。原則として**書面(弁明書)**で意見を述べる方式です。
ポイントは、「処分の重さに応じて、手続の厚さも変わる」という考え方にあります。
どちらの手続になるかの基準は?
聴聞が必要なのは、主に以下の場合です。
- 許認可等の取消し
- 資格や地位を剥奪する不利益処分
- 法人の役員の解任命令
- 法令で聴聞が定められている場合
これら以外の不利益処分は、原則として弁明の機会の付与で足ります。
試験で狙われるポイントは?
試験では「この処分は聴聞か、弁明か」を問う問題がよく出ます。許可の取消し=聴聞、営業停止命令=弁明というように、処分の性質で判断できるようにしておきましょう。また、聴聞は口頭、弁明は書面が原則という違いも頻出です。
具体例で考えよう
ケース①:飲食店の営業許可取消し
あなたが経営する飲食店で重大な食品衛生法違反が発覚し、行政庁が営業許可を取り消そうとしているとします。許可の「取消し」という重い処分なので、行政庁はあなたに対して聴聞の手続を行わなければなりません。あなたは口頭で反論する機会が与えられます。
ケース②:建設業者への業務停止命令
建設会社が軽微な法令違反をしたため、行政庁が30日間の業務停止命令を出そうとしているとします。これは許可の取消しではなく一時的な停止なので、弁明の機会の付与の対象になります。原則として書面で意見を述べることになります。
試験対策ポイント
「意見陳述手続」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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