弁明書
べんめいしょ
ひとことで言うと
不利益処分を受けようとする者が、行政庁に対して自己の言い分を書面で提出するもののこと。
くわしく解説
弁明書ってどんな書類?
弁明書とは、行政庁から不利益処分を受けそうな人が、「私にはこういう事情があります」と自分の言い分を書いて提出する書面のことです。
ポイントは、「処分される前に、反論のチャンスをもらえる」という考え方にあります。
なぜ弁明書が必要なの?
行政が一方的に処分を決めてしまうと、不公平ですよね。そこで行政手続法は、処分を受ける側にも意見を述べる機会を保障しています。
この「意見を述べる機会」には2種類あります。
①聴聞…重大な不利益処分(許可の取消しなど)の場合に行われる、口頭での正式な手続き
②弁明の機会の付与…比較的軽い不利益処分の場合に行われる、書面中心の簡易な手続き
弁明書は、この②の手続きで使われるものです。
聴聞との違いは?
聴聞では、処分を受ける人が直接出席して口頭で意見を述べることができます。しかし、弁明の機会の付与では、原則として弁明書という書面を提出する方法で行います。
つまり、弁明書は「口頭ではなく書面で反論する」という点が大きな特徴です。ただし、行政庁が認めた場合には、口頭で弁明することもできます。
試験で押さえるべきポイント
試験では、聴聞と弁明の機会の付与の違いがよく問われます。
・弁明は書面が原則、聴聞は口頭が原則 ・弁明の機会の付与には、聴聞のような代理人の選任規定や文書閲覧権がない ・どちらの手続きになるかは、処分の重さで決まる
これらの違いを表で整理しておくと、本番で迷いません。
具体例で考えよう
ケース①:営業停止処分を受けそうな飲食店
飲食店を経営しているAさんが、衛生基準違反で7日間の営業停止処分を受けそうになったとします。行政庁から「弁明の機会を与えます」と通知が届きました。Aさんは「すでに改善措置を完了しました」という内容の弁明書を提出して、処分の軽減を求めることができます。
ケース②:届出義務違反で過料を科されそうな事業者
届出を怠ったとして過料の処分を受けそうなBさんに、弁明の機会が与えられました。Bさんは「届出が遅れたのはやむを得ない事情があった」と弁明書に記載して提出します。これは弁明の機会の付与の対象となる手続きです。
試験対策ポイント
「弁明書」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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