意思能力
いしのうりょく
ひとことで言うと
自分の行為の結果を正しく判断できる精神能力のこと。これがないと契約などの法律行為が無効になる。
くわしく解説
意思能力って何?なぜ大事なの?
意思能力とは、自分の行為がどのような結果をもたらすのかを理解できる精神的な能力のことです。たとえば、「この土地を100万円で売ったら、自分の土地がなくなって相手に100万円もらえる」ということが分かる能力です。
民法では、意思能力がない状態でした契約は無効になります。なぜなら、本当の意味で「自分で決めた」とは言えないからです。
どんな人が「意思能力なし」になるの?
典型的なのは幼児です。5歳の子どもが「土地を売る」と言っても、その意味を本当に理解しているとは言えません。
また、泥酔状態や認知症が進行した高齢者も、その時点で意思能力を欠いている場合があります。ただし、認知症があっても、症状が軽い時間帯なら意思能力はあると判断されることもあります。
行為能力との違いは?
行為能力は、単独で有効な法律行為ができる資格のことで、未成年者などは制限されています。一方、意思能力はもっと根本的な「判断する力そのもの」です。
ポイントは、意思能力がなければそもそも無効、行為能力がなければ取り消せるという違いにあります。意思能力のほうがより基礎的な概念なのです。
試験での頻出ポイント
意思能力の有無は行為の時点で個別に判断されます。また、意思能力を欠く者の行為は当然に無効であり、取消しを待つ必要はありません。
具体例で考えよう
ケース①:泥酔した会社員の土地売買
会社の飲み会で泥酔したAさんが、居酒屋で知り合ったBさんに「俺の土地を売るよ」と契約書にサインしたとします。翌日、何も覚えていないAさんが契約の無効を主張しました。この場合、契約時にAさんが意思能力を欠いていたと認められれば、契約は無効になります。
ケース②:重度の認知症患者の預金引き出し
認知症が進行した祖母が、訪問販売員に勧められて高額な健康器具を購入したとします。この時点で祖母が「自分が何を買っているのか」を理解できない状態だったなら、意思能力を欠いた行為として契約は無効となります。
試験対策ポイント
「意思能力」は民法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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