心裡留保
しんりりゅうほ
ひとことで言うと
本心ではないことを知りながら、相手にそれを気づかれずに意思表示をすること。
くわしく解説
心裡留保とは何か?
心裡留保とは、「本当は買う気がないのに、冗談で買うと言ってしまった」というように、本心ではないと自分でわかっていながら意思表示をすることです。
民法では、こうした意思表示も原則として有効とされています。なぜなら、相手は「本気だ」と信じて契約したのに、後から「冗談でした」と言われたら困るからです。つまり、取引の安全を守ることが優先されるのです。
例外的に無効になる場合は?
ただし、相手が「この人は本気じゃない」と知っていた場合、または知ることができた場合には、その意思表示は無効になります。
ポイントは、相手が気づいていたかどうかです。相手も冗談だとわかっていたなら、保護する必要はありませんよね。
善意の第三者はどうなる?
心裡留保が無効になった場合でも、善意の第三者は保護されます。たとえば、冗談で売った土地を相手がさらに別の人に転売していた場合、その買主が事情を知らなければ保護されるということです。
試験で狙われるポイント
虚偽表示との違いがよく問われます。心裡留保は「相手が知らない」のに対し、虚偽表示は「相手とグル」という点が決定的に異なります。
具体例で考えよう
ケース①:冗談で高級車を買うと言った場合
あなたが友人に「この1000万円の車、買うよ!」と冗談で言ったとします。友人はあなたが本気だと信じて契約書を準備しました。この場合、あなたが本心ではなかったとしても、友人が本気だと信じていた以上、契約は有効になります。
ケース②:相手も冗談だと気づいていた場合
同じ場面で、友人もあなたが冗談を言っているとわかっていたとします。この場合、相手が「本心ではない」と知っていた(または知ることができた)ので、意思表示は無効となり、契約は成立しません。
試験対策ポイント
「心裡留保」は民法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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