形成的行為
けいせいてきこうい
ひとことで言うと
行政庁が国民に対して新たな権利や法的地位を与えたり、法律関係を変動させたりする行政行為のこと。
くわしく解説
形成的行為って何をするもの?
みなさんは、行政から「新しい権利をもらう」という経験を想像できますか?
形成的行為とは、行政庁が国民に対して新たな権利や能力、法的地位を設定・変更・消滅させる行政行為のことです。つまり、行政の力で法律関係を「形作る」から形成的行為と呼ばれます。
命令的行為との違いは?
同じ法律行為的行政行為でも、命令的行為とは性質が異なります。
命令的行為は、国民がもともと持っている自由を制限したり、義務を課したりするものです。「禁止されていたことを解除する」許可もこちらに含まれます。
一方、形成的行為は、国民が本来持っていなかった権利や地位を新しく与える点がポイントです。「ゼロからプラスを生み出す」というイメージで覚えましょう。
形成的行為の3つの類型
①特許…新たな権利や能力を設定すること。公有水面の埋立免許や鉱業権の設定などが典型例です。
②認可…私人間の法律行為を補充して、その効力を完成させること。農地の売買における農業委員会の許可や、銀行の合併認可などがあります。
③代理…第三者のために行政庁が意思表示を行い、その効果を第三者に帰属させること。土地収用裁決がこれにあたります。
試験で狙われるポイント
行政書士試験では、「許可」と「特許」の区別が頻出です。
許可は命令的行為で、もともと自由だったものの禁止を解除するだけ。特許は形成的行為で、新たな権利を創設するもの。この違いを押さえておけば、具体例を見たときに正しく分類できます。
「飲食店の営業許可」は許可、「道路占用の許可」は実質的に特許、というように名称に惑わされないことも大切です。
具体例で考えよう
ケース①:河川敷でのイベント開催
あなたが河川敷で大規模なイベントを開催したいとします。河川敷は公共のものなので、勝手に使うことはできません。そこで河川管理者から「占用許可」を受けると、その区域を独占的に使用できる権利が新たに発生します。これは新しい権利を設定する「特許」にあたり、形成的行為の典型例です。
ケース②:農地を宅地として売買する場合
あなたが農地を購入して家を建てたいとします。農地の売買契約を結んでも、農業委員会の許可がなければ契約の効力は生じません。この許可は、私人間の契約を補充して効力を完成させる「認可」であり、形成的行為に該当します。
試験対策ポイント
「形成的行為」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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