ロゴ行政書士になる子ちゃん
民法債権総論

弁済の提供

べんさいのていきょう

📌

ひとことで言うと

債務者が債務を履行するために、債権者が受け取れる状態にすること。口頭の提供と現実の提供の2種類がある。

なる子ちゃん

くわしく解説

弁済の提供って何をすること?

弁済の提供とは、債務者が「ちゃんと払う準備ができていますよ」と示すことです。たとえば、売買代金を支払う場面で、買主が現金を持って売主のもとに行き、「はい、お金を払います」と言って差し出す行為がこれにあたります。

ポイントは、債務者が誠実に履行しようとしたのに、債権者側の事情で受け取ってもらえなかった場合、債務者を保護するという考え方にあります。


2つの提供方法がある

弁済の提供には、①現実の提供②口頭の提供があります。

①現実の提供とは、実際にお金や物を債権者が受け取れる状態にすることです。たとえば、現金を持参して「どうぞ受け取ってください」と言える状態にすることを指します。

②口頭の提供とは、債権者があらかじめ受け取りを拒んでいる場合や、債権者の協力が必要な場合に、「いつでも支払いますよ」と通知するだけで足りるものです。たとえば、債権者が「もう受け取らない」と言っている場合は、わざわざ現金を持って行く必要はありません。


提供の効果は?

弁済の提供をすると、債務者は履行遅滞の責任を免れます。つまり、遅延損害金を支払わなくてよくなるのです。また、双務契約では、相手方が同時履行の抗弁権を主張できなくなります。

さらに、継続して提供し続ける必要はなく、一度適切に提供すれば、その効果は継続します。試験では、口頭の提供が認められる場面がよく問われます。

なる子ちゃん

具体例で考えよう

ケース①:売主が受取拒否

土地の売買契約で、買主Aが代金1000万円を持って売主Bのもとに行ったところ、Bが「気が変わったから売らない」と受け取りを拒否したとします。このとき、Aは現実の提供をしたことになり、履行遅滞の責任を負いません。また、以後は口頭の提供で足ります。

ケース②:債権者の協力が必要な場合

建物の賃貸借契約で、賃借人Cが建物を明け渡す際、賃貸人Dの立会いが必要だとします。Cが「いつでも明け渡します」とDに通知すれば、口頭の提供として認められ、現実に建物の鍵を持って行く必要はありません。

試験対策ポイント

弁済の提供」は民法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。

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