審理員
しんりいん
ひとことで言うと
審査請求において、処分に関与していない職員の中から指名され、審理手続を主宰する者のこと。
くわしく解説
審理員って誰のこと?
審理員とは、審査請求の手続において審理を主宰する人のことです。2014年の行政不服審査法の全面改正で新たに設けられた制度で、公正な審理を実現するために導入されました。
ポイントは、「処分に関わった人が審理するのは不公平だ」という考え方にあります。
なぜ審理員制度ができたの?
旧法では、処分をした行政庁自身が審理を行うことが多く、「自分で自分を裁くようなもの」という批判がありました。
そこで新法では、処分に関与していない職員を審理員として指名し、第三者的な立場で審理を行わせることにしたのです。これにより、審理の公正性・中立性が確保されるようになりました。
審理員になれる人の条件は?
①審査庁に所属する職員であること。外部の人ではなく、あくまで行政機関の内部の職員です。
②処分に関与していないこと。処分を決定した人や、その上司など処分に関わった人は審理員になれません。
③審査庁が指名すること。審査請求がされると、審査庁が審理員を指名します。
審理員は何をするの?
審理員の主な仕事は、審理手続を進めることです。具体的には、審査請求人や処分庁から書類を集めたり、必要に応じて証拠調べを行ったりします。
審理が終わると、審理員は審理員意見書を作成し、事件記録とともに審査庁に提出します。審査庁はこの意見書を参考にして裁決を行います。
試験で押さえるポイント
審理員制度は公正性の確保が目的であることを覚えておきましょう。また、審理員を置かない例外(審査庁が大臣や知事などの場合で行政不服審査会等に諮問する場合など)も出題されます。「審理員意見書」と「行政不服審査会への諮問」の流れをセットで理解しておくことが重要です。
具体例で考えよう
ケース①:建築許可の取消処分
あなたが建築許可を受けていたところ、突然その許可を取り消す処分を受けたとします。不服があり審査請求をすると、審査庁は処分に関与していない職員を審理員として指名します。この審理員が、あなたの主張と処分庁の言い分を公平に審理してくれます。
ケース②:営業停止処分への審査請求
飲食店を経営しているあなたが、衛生上の理由で営業停止処分を受けたとします。審査請求をすると、その処分を決めた担当者ではなく、別の職員が審理員として指名されます。これは、処分に関わった人が審理すると不公平になるからです。
試験対策ポイント
「審理員」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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