寄託契約
きたくけいやく
ひとことで言うと
物を預かることを約束する契約のこと。預ける人が物を引き渡し、預かる人がそれを保管して後で返す義務を負う。
くわしく解説
そもそも何をする契約なの?
寄託契約は、あなたが大切な物を誰かに預けて、保管してもらう契約です。預ける人を寄託者、預かる人を受寄者と呼びます。
受寄者は、預かった物を**善良な管理者の注意(善管注意義務)**をもって保管し、契約が終わったら返さなければなりません。身近な例では、コインロッカーや駐車場、ホテルのクロークなどがこれにあたります。
無償契約?有償契約?
寄託契約は、原則として無償です。友人に荷物を預かってもらうように、報酬なしで預かることが基本とされています。
ただし、報酬を支払う約束をすれば有償にもできます。倉庫業者に保管料を払って物を預ける場合などです。無償か有償かで、受寄者の責任の重さが変わってくる点に注意しましょう。
要物契約から諾成契約へ
以前は、**物を実際に引き渡さないと契約が成立しない(要物契約)**とされていました。しかし、民法改正により、**合意だけで成立する(諾成契約)**に変わりました。
つまり、「預かります」「お願いします」という約束だけで契約が成立し、まだ物を渡していなくても、双方に契約上の義務が発生するのです。
試験では受寄者の義務がポイント
受寄者は、無断で使用したり、他人に預け直す(再寄託)ことは原則禁止です。また、預かった物を返すときは、寄託者が指定した場所に返す義務があります。これらのルールは試験でよく問われます。
具体例で考えよう
ケース①:友人に荷物を預ける
引っ越しの際、一時的に荷物を友人宅に預けることにしました。友人は無償で保管を引き受け、あなたは段ボール箱を渡しました。友人はその荷物を大切に保管し、あとで返す義務を負います。これは無償の寄託契約の典型例です。
ケース②:有料のトランクルームを借りる
倉庫会社と契約して、月額料金を払って家財道具を預けることにしました。会社はあなたの物を善管注意義務をもって保管し、契約終了時に返還する義務があります。これは有償の寄託契約にあたり、会社の責任はより重くなります。
試験対策ポイント
「寄託契約」は民法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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