執行停止の取消し
しっこうていしのとりけし
ひとことで言うと
一度認められた執行停止が、その後の事情変更によって審査庁の職権で解除されること。
くわしく解説
なぜ一度決まった執行停止が取り消されるの?
執行停止とは、審査請求中に処分の効力を一時的にストップさせる制度です。でも、状況は常に変わる可能性がありますよね。
執行停止の取消しとは、一度認められた執行停止が、その後の事情変更によって審査庁の職権で解除される仕組みです。ポイントは、「最初は止める必要があった。でも、今はもう止めておく理由がなくなった」という考え方にあります。
どんなときに取り消されるの?
行政不服審査法26条では、執行停止の取消しについて定めています。
①執行停止の必要がなくなったとき。たとえば、審査請求人自身が「もう執行停止は不要です」と申し出た場合などです。
②事情が変更したとき。執行停止を決定した当時と比べて、状況が大きく変わり、もはや停止を続ける合理性がなくなった場合です。
誰が取り消すの?
執行停止の取消しは、審査庁の職権で行われます。審査請求人の同意は必要ありません。
また、処分庁の上級行政庁である審査庁だけでなく、処分庁以外の審査庁も、執行停止を行った場合には取消しができます。
「執行停止」と「執行停止の取消し」の関係
混乱しやすいポイントを整理しましょう。
- 執行停止=処分の効力を一時的にストップ
- 執行停止の取消し=そのストップを解除して、処分の効力を復活させる
つまり、「止めていたものを、また動かす」というイメージです。
試験ではここが狙われる!
試験では、「執行停止の取消しは職権で行う」という点がよく問われます。また、裁量的執行停止や必要的執行停止との関係で、どのような場合に取消しができるかを整理しておくことが重要です。
具体例で考えよう
ケース①:審査請求人が取下げを示唆したケース
飲食店の営業許可取消処分を受けたAさんが審査請求をして、執行停止が認められたとします。その後、Aさんが「別の場所で新しく店を始めるので、この審査請求は続けなくてもいい」と伝えました。この場合、審査庁は執行停止の必要がなくなったとして、執行停止を取り消すことができます。
ケース②:事情が変わったケース
建築確認の取消処分に対して執行停止が認められ、工事が続けられていたとします。しかしその後、その建築物が重大な構造上の欠陥を持つことが新たに判明しました。公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれが生じたため、審査庁は事情変更を理由に執行停止を取り消すことができます。
試験対策ポイント
「執行停止の取消し」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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