商事売買
しょうじばいばい
ひとことで言うと
商人間で行われる売買のこと。民法よりも迅速な取引を重視したルールが適用される。
くわしく解説
商事売買とは何か?
商事売買とは、商人である当事者双方が、その営業のために行う売買契約のことです。たとえば、小売店が問屋から商品を仕入れる場合などが該当します。
普通の売買(民法上の売買)と何が違うのでしょうか?ポイントは、商人同士の取引はスピードと信頼が命。だから、民法よりも厳しく、早く処理するルールが適用されるという考え方にあります。
民法の売買と何が違うの?
商事売買には、商法が定める特別ルールが適用されます。主な違いは次の3つです。
①目的物の検査・通知義務があること。買主は商品を受け取ったら直ちに検査し、欠陥があれば遅滞なく売主に通知しなければなりません(商法526条)。これを怠ると、契約不適合を理由とする責任追及ができなくなります。
②損害賠償額の予定の推定があること。商人間の売買では、違約金の定めがあると、それが損害賠償額の予定と推定されます(商法519条)。民法では推定されません。
③法定利率が高いこと。商行為によって生じた債務には、年6%(改正後は年3%から段階的に変動)の商事法定利率が適用されます。
試験で狙われるポイント
特に検査・通知義務は頻出です。「直ちに」と「遅滞なく」の違い、通知を怠った場合の効果をしっかり押さえましょう。
具体例で考えよう
ケース①:洋服店が問屋から仕入れた場合
洋服の小売店(商人)が、問屋(商人)から冬物コートを100着仕入れたとします。商品が届いたらすぐに検査したところ、10着に色ムラがあることが判明しました。この場合、小売店は「遅滞なく」問屋に通知しなければ、後で責任追及ができなくなります。これは商事売買における買主の義務です。
ケース②:個人が家電量販店で購入した場合
あなたが個人として家電量販店でテレビを購入したとします。この場合、買主であるあなたは商人ではないため、商事売買には該当しません。したがって、商法の特則は適用されず、民法の売買ルールに従うことになります。
試験対策ポイント
「商事売買」は商法・基礎の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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