動産質
どうさんしち
ひとことで言うと
債権者が債務者から動産を受け取って占有し、その動産を担保とすることで債権の弁済を確保する担保物権のこと。
くわしく解説
動産質って何のためにあるの?
お金を貸すとき、「返してもらえなかったらどうしよう」と不安になりますよね。そんなとき、動産質は、借りる人から時計やブランドバッグなどの動産を預かって、「返済されなければこれを売ってお金に換えられる」という仕組みです。
質屋さんを思い浮かべてください。あれがまさに動産質の典型例です。貸す側(質権者)が物を実際に占有することで、担保としての効力が生まれます。
他の担保との違いは?
抵当権との違いが重要です。抵当権は不動産に設定することが多く、債務者が物を使い続けられます。一方、動産質では債権者が物を預かるのがポイントです。占有を移さないと質権は成立しません。
また、留置権と似ていますが、留置権は法律上当然に発生するもので、動産質は当事者の契約によって設定されます。
成立するための条件は?
①債権の存在があること。担保する債権がなければ質権も成立しません。
②動産の引渡しがあること。占有を債権者に移転することが絶対条件です。
③当事者の合意があること。質権設定契約という要物契約なので、合意だけでなく実際の引渡しが必要です。
試験で狙われるポイント
質権者には善管注意義務があり、質物を大切に保管しなければなりません。また、債務者の承諾なしに質物を使用したり、他人に貸したりすることは原則禁止されています。返済されたら、質物は返さなければなりません。
具体例で考えよう
ケース①:時計を預けて10万円を借りる
AさんがBさんから10万円を借りるとき、自分の高級時計をBさんに預けたとします。この時計を担保に、もしAさんが返済できなければBさんはこの時計を売ってお金を回収できます。これが動産質です。
ケース②:質屋でバッグを預ける
Cさんがブランドバッグを質屋に持ち込み、5万円を借りたとします。期限内に返済すればバッグは戻ってきますが、返済できなければ質屋はそのバッグを売却して貸したお金を回収します。これも動産質の典型例です。
試験対策ポイント
「動産質」は民法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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