出訴期間
しゅっそきかん
ひとことで言うと
取消訴訟を提起できる期限のこと。処分を知った日から6か月以内、処分の日から1年以内という制限がある。
くわしく解説
なぜ「期限」が設けられているの?
行政処分に不満があっても、いつまでも訴えられる状態だと困りますよね。行政の安定性が損なわれ、社会全体が混乱してしまいます。
そこで、取消訴訟には期限が設けられているのです。この期限を過ぎると、たとえ違法な処分であっても、もう争えなくなります。これが「出訴期間」です。
ポイントは、「早く決着をつけて、行政の安定を守る」という考え方にあります。
具体的な期限は?
出訴期間には2つのルールがあります。
①主観的出訴期間:処分があったことを知った日から6か月以内に訴えを起こさなければなりません。
②客観的出訴期間:処分があった日から1年を経過すると、たとえ処分の存在を知らなかったとしても、原則として訴えを起こせなくなります。
どちらか一方でも過ぎてしまうとアウトです。両方の期限をクリアする必要があります。
期限が延びる「正当な理由」とは?
「正当な理由」があれば、期限を過ぎても訴えが認められる場合があります。
たとえば、天災で裁判所に行けなかった場合や、行政庁が処分を隠していた場合などです。ただし、単に「忙しかった」「知らなかった」だけでは認められません。
不可争力との関係は?
出訴期間が過ぎると、その処分には不可争力が生じます。つまり、もう取消訴訟で争うことができなくなるのです。
違法な処分であっても、出訴期間を過ぎれば「確定」してしまう。これは受験生が混乱しやすいポイントですが、「違法=無効」ではないことを覚えておきましょう。
試験で狙われるポイント
試験では「6か月と1年」という数字がよく問われます。また、審査請求をした場合は、裁決があったことを知った日から6か月以内に訴えを起こす必要があることも押さえておきましょう。
具体例で考えよう
ケース①:営業許可取消しを受けた飲食店
あなたが経営する飲食店が、衛生上の問題で営業許可を取り消されたとします。この処分に納得できず裁判で争いたい場合、取消しを知った日から6か月以内に取消訴訟を起こさなければなりません。7か月後に訴えを起こしても、出訴期間を過ぎているため却下されます。
ケース②:建築確認処分を争いたい隣人
お隣に大きなビルが建つことになり、建築確認処分が出されました。あなたは日照被害を心配しています。この処分を知ってから6か月以内、かつ処分の日から1年以内に訴えを起こす必要があります。1年半後に「やっぱり争いたい」と思っても、客観的出訴期間を過ぎているため、もう取消訴訟は起こせません。
試験対策ポイント
「出訴期間」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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