不可争力
ふかそうりょく
ひとことで言うと
行政行為に対して不服申立てができる期間が過ぎると、私人の側からはもう争えなくなる効力のこと。
くわしく解説
不可争力ってどういう意味?
不可争力とは、行政行為に対する不服申立期間が過ぎてしまうと、もう私人の側からは争えなくなるという効力です。
ポイントは、「いつまでも争えるままだと、行政が安定しない」という考え方にあります。行政処分がいつ覆されるかわからない状態では、社会全体が困ってしまうからです。
なぜ期間制限があるの?
例えば、営業許可の取消処分を受けた人が、何年も経ってから「やっぱりあの処分はおかしい!」と争い始めたらどうでしょうか。その間に社会は次の状態に進んでいます。
行政の世界では、法的安定性と効率性がとても重要です。だから、「文句があるなら早めに言ってね」というルールを設けているのです。
具体的な期間は?
①審査請求の場合:処分があったことを知った日の翌日から3か月以内
②取消訴訟の場合:処分があったことを知った日から6か月以内
これらの期間を過ぎると、たとえ処分に違法な点があっても、私人の側から取消しを求めることができなくなります。
公定力との違いは?
混同しやすい公定力との違いを押さえましょう。
公定力は、「取り消されるまでは有効として扱われる」という効力です。一方、不可争力は、「一定期間が過ぎたら、もう争えない」という効力です。
公定力は行政行為の効力の話、不可争力は争う手段がなくなる話と整理するとわかりやすいでしょう。
試験で狙われるポイント
不可争力は私人の側を拘束するものであり、行政庁の側を拘束するわけではありません。つまり、期間が過ぎても行政庁は職権で取り消すことができます。この点がよく出題されるので、しっかり覚えておきましょう。
具体例で考えよう
ケース①:営業停止処分を受けた飲食店
あなたが経営する飲食店が、衛生上の理由で営業停止処分を受けたとします。「処分は不当だ」と思いながらも、忙しさにかまけて6か月以上放置してしまいました。この場合、もう取消訴訟を起こすことはできません。これが不可争力の効果です。
ケース②:建築確認の取消しを求めたい隣人
お隣に大きなマンションが建つことになり、建築確認がされました。あなたは日照権が侵害されると感じましたが、何も行動しないまま1年が経過しました。この場合、不可争力により、もう建築確認の取消しを求めて争うことはできなくなります。
試験対策ポイント
「不可争力」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
関連用語
📱 アプリのご紹介
スマホアプリで、いつでもどこでも。行政書士合格を、スキマ時間で。
行政書士試験学習には必須の判例のわかりやすい解説から科目別テキスト、過去問演習、択一演習をスマホでまとめて持ち歩ける学習アプリです。通勤・休憩中に1問だけでも。独学でも仕事と両立しながら、合格を目指せます。