処分性
しょぶんせい
ひとことで言うと
行政庁の行為が取消訴訟の対象となるかどうかを判断するための要件のこと。
くわしく解説
処分性って何?なぜ重要なの?
行政に不満があって裁判を起こしたい!そう思っても、どんな行為でも訴えられるわけではありません。取消訴訟を起こすためには、その行為に「処分性」がなければならないのです。
処分性がなければ、そもそも裁判所の審理対象にすらなりません。つまり、処分性は訴訟の入口を突破するための最初の関門なのです。
処分性の定義とは?
処分性は、判例(最判昭和39年10月29日)で次のように定義されています。
「公権力の主体たる国または公共団体が行う行為のうち、その行為によって直接国民の権利義務を形成し、またはその範囲を確定することが法律上認められているもの」
少し難しいので、分解して考えましょう。
処分性が認められる4つのポイント
①公権力性があること。行政庁が一方的に行う行為であり、対等な契約などは含まれません。
②直接性があること。国民の権利義務に「直接」影響を与える必要があります。単なる準備行為や内部行為は対象外です。
③法的効果があること。権利義務を形成・確定する効果が必要です。事実上の影響だけでは足りません。
④外部性があること。行政組織内部の行為ではなく、国民という外部に対する行為でなければなりません。
処分性が認められる例・認められない例
認められる例:営業許可の拒否、課税処分、建築確認など
認められない例:行政指導、通達、行政計画(原則)など
ただし、近年の判例は処分性を柔軟に拡大する傾向にあります。例えば、土地区画整理事業計画や保育所廃止条例にも処分性が認められました。
試験ではここが狙われる!
処分性の有無は判例の知識が問われます。特に「処分性が認められた事例」と「認められなかった事例」の区別を正確に押さえましょう。原告適格や狭義の訴えの利益とセットで出題されることも多いです。
具体例で考えよう
ケース①:飲食店の営業許可申請が拒否された場合
あなたがレストランを開業しようと営業許可を申請したところ、行政庁から「許可しません」と拒否されたとします。この拒否処分は、あなたの営業する権利を直接否定するものです。これは処分性が認められ、取消訴訟の対象になります。
ケース②:行政指導で営業自粛を求められた場合
あなたの店に対して、行政から「深夜営業を控えてください」と指導されたとします。しかし、これは法的な強制力がなく、従わなくても罰則はありません。このような行政指導には処分性が認められず、取消訴訟の対象にはなりません。
試験対策ポイント
「処分性」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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