ロゴ行政書士になる子ちゃん
行政法行政法総論

侵害留保説

しんがいりゅうほせつ

📌

ひとことで言うと

法律の根拠が必要なのは、国民の権利や自由を「侵害する」行政活動に限られるという考え方のこと。

なる子ちゃん

くわしく解説

なぜ「侵害」だけなの?

まず、行政が何かをするとき、すべてに法律の根拠が必要なのでしょうか?この問いに対する一つの答えが侵害留保説です。

この説のポイントは、「国民の権利や自由を制限する活動だけは、必ず法律の根拠が必要だ」という考え方にあります。逆に言えば、補助金を出したり、サービスを提供したりする授益的な行政活動には、法律の根拠がなくてもよいとするのです。


どうしてこの考え方が生まれたの?

歴史的な背景があります。かつてのドイツでは、国王が強い権限を持っていました。そこで、「せめて国民の権利を侵害するときだけは、議会が作った法律に基づいてほしい」という要請が生まれたのです。

つまり、侵害留保説は自由主義・立憲主義の考え方に根ざしています。国家権力から国民を守るための最低限のルールとして発展しました。


他の学説との違いは?

法律による行政の原理をどこまで徹底するかで、いくつかの学説があります。

①侵害留保説:権利を侵害する活動だけに法律の根拠が必要。

②全部留保説:すべての行政活動に法律の根拠が必要。

③権力留保説:権力的な活動(命令・強制など)に法律の根拠が必要。

④社会留保説(給付留保説):侵害活動に加え、重要な給付行政にも法律の根拠が必要。

現在の日本では、侵害留保説をベースにしつつも、重要事項には法律の根拠を求める考え方が有力です。


試験ではここが狙われる!

行政書士試験では、侵害留保説の内容他の学説との違いがよく問われます。特に「法律の留保」という概念の中で、どの範囲まで法律の根拠を要求するかを整理しておきましょう。侵害留保説は通説・判例の立場とされている点も押さえておくと安心です。

試験対策ポイント

侵害留保説」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。

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