不作為の違法確認訴訟
ふさくいのいほうかくにんそしょう
ひとことで言うと
行政庁が申請に対して何の処分もしないまま放置している場合に、その不作為が違法であることの確認を求める訴訟のこと。
くわしく解説
なぜ「何もしない」ことが違法になるの?
みなさんが役所に許可の申請をしたとします。ところが、役所がいつまで経っても「許可します」とも「不許可です」とも言わない。これが不作為です。
行政庁には、申請があれば相当の期間内に何らかの処分をする義務があります。この義務に反して放置し続けることは違法なのです。
どんな訴訟なの?
不作為の違法確認訴訟は、「役所が何もしないのは違法だ」と裁判所に確認してもらう訴訟です。行政事件訴訟法3条5項に規定されています。
ポイントは、「処分をしろ」と命じてもらう訴訟ではなく、あくまで「放置は違法だ」という確認を求める訴訟だという点です。
訴えるための条件は?
①法令に基づく申請をしていること。法律や条例に根拠のある申請でなければなりません。
②相当の期間が経過していること。申請してすぐに訴えることはできません。処理に必要な合理的期間を過ぎている必要があります。
③処分がされていないこと。許可でも不許可でも、何らかの処分がされれば不作為はなくなります。
義務付け訴訟との関係は?
不作為の違法確認訴訟で勝っても、裁判所は「違法だ」と確認するだけで、「許可しろ」とは命じてくれません。
そこで実務上は、申請型義務付け訴訟と併合して提起することが多いです。こちらは「許可処分をせよ」と命じてもらえる訴訟で、より実効的な救済が得られます。
試験で狙われるポイント
「相当の期間」が経過していれば、行政庁の判断に裁量があっても訴えを提起できます。また、訴訟係属中に処分がされると訴えの利益がなくなる点も頻出です。
具体例で考えよう
ケース①:飲食店の営業許可申請
あなたがラーメン店を開業するため、保健所に営業許可を申請したとします。ところが3か月経っても、許可とも不許可とも言われません。このとき、「放置は違法だ」と確認を求めるのが不作為の違法確認訴訟の対象になります。
ケース②:建築確認申請
建物を建てるために建築確認を申請したのに、行政庁が何の応答もしないまま半年が過ぎたとします。相当の期間を超えた不作為として、違法確認訴訟を提起できます。
試験対策ポイント
「不作為の違法確認訴訟」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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