長
ちょう
ひとことで言うと
都道府県知事や市町村長など、地方公共団体の執行機関の中心となり、団体を代表して事務を管理・執行する独任制の機関のこと。
くわしく解説
長って何をする人なの?
地方公共団体の「長」とは、都道府県なら知事、市町村なら市町村長のことです。地方自治体のトップとして、行政事務全般を取り仕切る存在です。
ポイントは、「住民から直接選ばれた代表として、地域の行政を動かす責任者」という立場にあることです。
なぜ「独任制」なの?
長は独任制の執行機関です。これは、委員会のように複数人で決めるのではなく、一人で意思決定できるという意味です。
迅速な判断が求められる行政の現場では、この独任制が大きな強みになります。一方で、権限が集中しすぎないよう、議会によるチェック機能が設けられています。
長にはどんな権限があるの?
長の権限は非常に幅広く、主なものを挙げると以下のとおりです。
①統轄代表権があること。地方公共団体の事務を統一的にまとめ、対外的に団体を代表します。
②事務の管理・執行権があること。予算の調製・執行、条例案の提出、契約の締結など、日常の行政事務を行います。
③規則制定権があること。法令に違反しない範囲で、長独自の規則を定めることができます。
④人事権があること。副知事・副市町村長の選任や職員の任免を行います。
議会との関係は?
長と議会は、お互いをチェックし合う関係にあります。議会は長の不信任議決ができますし、長は議会を解散したり、議会の議決に対して再議を求めることができます。
この仕組みは国の議院内閣制とは異なり、「二元代表制」と呼ばれます。住民が長と議員を別々に選ぶため、両者が緊張関係を保ちながら自治を運営するのです。
試験ではここが狙われる!
長の被選挙権(知事は30歳以上、市町村長は25歳以上)、任期は4年、そして専決処分や再議の要件は頻出です。また、長と議会の権限の違いを問う問題も多いので、両者の関係をしっかり整理しておきましょう。
具体例で考えよう
ケース①:市長が予算案を提出する場面
ある市で、新しい図書館を建設することになりました。市長は建設費用を含む予算案を作成し、議会に提出します。予算の調製・提出は長だけができる権限であり、これは長の事務管理執行権の典型例です。
ケース②:知事が職員を任命する場面
県の福祉部門を強化するため、知事が新たに専門職員を採用することを決定しました。職員の任免は長の人事権に基づくもので、長が独任制機関として単独で決定できる事項にあたります。
試験対策ポイント
「長」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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