適正手続の保障
てきせいてつづきのほしょう
ひとことで言うと
刑事手続において、法律で定められた公正な手続を経なければ、人の生命・自由・財産を奪ってはならないという原則のこと。
くわしく解説
なぜ「手続」が大切なの?
どんなに凶悪な犯罪者でも、いきなり逮捕して刑務所に入れることはできません。なぜなら、適正な手続を経ずに人の自由を奪うことは、憲法が禁じているからです。
この原則のポイントは、「悪いことをした人でも、正しい手続を踏まなければ罰してはいけない」という考え方にあります。これは、国家権力の乱用から国民を守るための重要な仕組みです。
どこに書かれているの?
憲法31条に「何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない」と規定されています。
これは、刑事手続におけるデュー・プロセス条項と呼ばれ、アメリカ合衆国憲法の影響を受けたものです。
具体的にどんな保障があるの?
適正手続の保障から、次のような重要な原則が導かれます。
①令状主義があること。逮捕や捜索には原則として裁判官の令状が必要です(憲法33条・35条)。
②罪刑法定主義があること。あらかじめ法律で定められた犯罪と刑罰でなければ、処罰できません(憲法39条)。
③弁護人依頼権があること。刑事事件で訴えられた人は、弁護士の助けを受ける権利があります(憲法34条・37条)。
試験でのポイント
適正手続の保障は、人身の自由を守る大原則です。令状主義や罪刑法定主義など、この原則から派生する具体的な制度とセットで理解しましょう。
具体例で考えよう
ケース①:令状なしの逮捕
警察官が「怪しい」という理由だけで、裁判官の令状なしにあなたを逮捕しようとしたとします。この場合、緊急逮捕などの例外を除き、令状主義に反するため違憲となります。これは適正手続の保障によって守られる場面です。
ケース②:事後的に作られた法律での処罰
今日行った行為が、明日作られた法律によって「犯罪だ」として処罰されそうになったとします。これは罪刑法定主義に反し、適正手続の保障に違反します。法律は事前に定められていなければならないのです。
試験対策ポイント
「適正手続の保障」は憲法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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