ロゴ行政書士になる子ちゃん
行政法行政の行為形式

通達

つうたつ

📌

ひとことで言うと

上級行政機関が下級行政機関に対して、法令の解釈や運用方針を示すために発する内部的な命令のこと。

なる子ちゃん

くわしく解説

通達って何のためにあるの?

法律や政令には、細かい運用方法まで書かれていないことが多いです。そこで、上級行政機関が下級行政機関に対して「この法律はこう解釈しなさい」「この場面ではこう対応しなさい」と指示を出します。これが通達です。

通達は、行政組織の内部的なルールにすぎません。ここが最も重要なポイントです。


国民を拘束するの?

答えは「いいえ」です。

通達はあくまで行政組織の中だけで効力を持つものであり、国民や裁判所を法的に拘束する力はありません。たとえ税務署の職員が通達に従って処分をしたとしても、裁判所は「その通達の内容は法律の解釈として間違っている」と判断できるのです。

ポイントは、「通達は行政の中のルールであって、国民に対する法律ではない」という考え方にあります。


行政規則との関係は?

通達は行政規則の一種です。行政規則とは、法規命令と違って国民の権利義務に直接影響を与えない内部的なルールを指します。

通達のほかにも、訓令・職務命令・要綱などが行政規則に含まれます。


試験で狙われるポイント

①通達は国民を拘束しないこと。これが最頻出です。

②通達に反する処分も当然に違法とはならないこと。通達はあくまで解釈の指針であり、法律そのものではないからです。

③通達の処分性は原則として否定されること。通達は内部的な行為なので、取消訴訟の対象となる「処分」には当たらないのが原則です。ただし、通達によって国民の権利義務に直接影響が及ぶ場合には例外的に処分性が認められることもあります。

なる子ちゃん

具体例で考えよう

ケース①:税務署長への課税基準の通達

国税庁長官が全国の税務署長に対して「この収入は課税対象として扱うように」という通達を出したとします。税務署員はこれに従って課税しますが、納税者が裁判で争った場合、裁判所はこの通達に拘束されず、法律の解釈として正しいかどうかを独自に判断します。

ケース②:生活保護の認定基準に関する通達

厚生労働省が各自治体の福祉事務所に「生活保護の認定はこの基準で行うように」という通達を出したとします。しかし、申請を却下された市民が訴訟を起こせば、裁判所は通達の基準ではなく、生活保護法の趣旨に照らして判断を下します。これは通達が国民を直接拘束しないことの表れです。

試験対策ポイント

通達」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。

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