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商法・基礎会社法

財産価額填補責任

ざいさんかがくてんぽせきにん

📌

ひとことで言うと

現物出資や財産引受をした財産が、定款に記載された価額に不足していた場合に、発起人や取締役が差額を会社に支払う責任のこと。

なる子ちゃん

くわしく解説

そもそも何のための責任なの?

会社を設立するとき、お金ではなく**土地や建物などの現物を出資する「現物出資」**や、**会社が成立後に買い取る約束をする「財産引受」**があります。

このとき、「この土地は1000万円の価値がある」と定款に書いたのに、実際には500万円の価値しかなかったらどうでしょう?会社の財産が不当に少なくなってしまい、将来の債権者や株主が損をするおそれがあります。

財産価額填補責任は、「定款に書いた価額に足りない分は、あなたたちが埋め合わせてください」という責任です。発起人や取締役など、設立に関わった人たちが連帯して支払う義務を負います(会社法52条)。


誰が責任を負うの?

責任を負うのは、①発起人全員②設立時取締役③現物出資者です。現物出資をした本人だけでなく、設立に関わった人たち全員が連帯責任を負う点がポイントです。

ただし、裁判所の検査役の調査を受けていた場合など、一定の免責事由があれば責任を免れることができます。


試験ではここに注意!

「任務懈怠責任」との違いを問われることがあります。任務懈怠責任は過失がある場合に負う責任ですが、財産価額填補責任は過失がなくても価額が不足していれば負う無過失責任です。会社の資本充実をより確実に守るための制度と言えます。

なる子ちゃん

具体例で考えよう

ケース①:土地の現物出資

発起人Aさんが「時価2000万円」として土地を現物出資し、定款にもその旨を記載して会社を設立したとします。ところが、実際に不動産鑑定をしたら1500万円の価値しかありませんでした。この場合、発起人Aさんや設立時取締役は、不足する500万円を会社に支払う財産価額填補責任を負います。

ケース②:機械設備の財産引受

会社設立時に「成立後、3000万円で工場の機械設備を買い取る」と財産引受の契約をしたとします。しかし実際の価値は2000万円しかありませんでした。この場合も、発起人や設立時取締役が連帯して1000万円の差額を填補する責任を負うことになります。

試験対策ポイント

財産価額填補責任」は商法・基礎の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。

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