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民法債権総論

時効の利益の放棄

じこうのりえきのほうき

📌

ひとことで言うと

時効が完成した後に、時効によって得られる利益を受け取らないと意思表示すること。

なる子ちゃん

くわしく解説

時効の利益の放棄とは何か?

時効が完成すると、債務者は「もう返さなくていい」という利益を得ます。でも、債務者が「やっぱり返したい」と思った場合、その利益を捨てることができます。これが時効の利益の放棄です。

ポイントは、時効は完成しているけど、あえてその恩恵を受けないという意思表示をすることにあります。


なぜ放棄できるの?

時効の利益は、債務者自身の利益です。自分の利益なのだから、それを放棄するのも自由というわけです。ただし、時効完成前には放棄できません。これは民法で明確に禁止されています。

なぜなら、完成前に放棄を認めると、債権者が「時効の利益を放棄します」という書面に無理やりサインさせるなど、債務者を不当に縛ることができてしまうからです。


放棄の方法は?

明示的な放棄黙示的な放棄の両方が認められます。

「時効の利益を放棄します」と書面で表明するのが明示的な放棄です。一方、時効完成後に債務の一部を弁済したり、分割払いを申し出たりすると、黙示の放棄と認められることがあります。


試験で注意すべきポイント

時効完成後でなければ放棄できないという点が頻出です。また、放棄した後は時効の援用ができなくなることも押さえておきましょう。

なる子ちゃん

具体例で考えよう

ケース①:借金の時効が完成したが返済を申し出た場合

AさんはBさんに100万円を借りていましたが、5年以上返済せず、消滅時効が完成しました。しかしAさんは「やはり返したい」と思い、Bさんに10万円を支払いました。この弁済行為は、Aさんが時効の利益を黙示的に放棄したものと評価されます。

ケース②:時効完成前に放棄の約束をした場合

CさんはDさんに借金をする際、「時効が完成しても放棄します」という特約を結びました。しかし、この約束は時効完成前の利益放棄にあたるため、無効です。時効が完成した後に、改めて放棄の意思表示をする必要があります。

試験対策ポイント

時効の利益の放棄」は民法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。

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